アナグノストゥ直子/ ギリシャのごはん

アテネ在住、ギリシャ料理を研究しています。 https://lit.link/giri…

アナグノストゥ直子/ ギリシャのごはん

アテネ在住、ギリシャ料理を研究しています。 https://lit.link/girisyagohan ブログ「ギリシャのごはん」 著書「ギリシャのごはん うちで楽しむ、とっておきレシピ74」(イカロス出版)

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安全にバカンスを楽しむために‐あなたの中の「冒険家」に気をつけて

夫のルーツがある場所のひとつであり、ほぼ毎年私たち家族が夏のバカンスを過ごすシミ島。 さまざまな媒体でこの美しい島についての記事やレシピなど何年も書き続けていますが、バカンス中だったイギリスの著名人がここで行方不明になり亡くなるという悲しい出来事が先日ありました。 旅行者が不慮の事故や体調不良に見舞われるというのはどこでも起こりうることであり、毎年何件かはニュースにもなっていますが、今回は著名人が行方不明になったということで、かなりセンセーショナルな報道のされ方でした。

    • 春の味覚、ハネムスカリの球根

      「春の味覚と言えば?」と聞くと、筍や山菜、菜の花など思い浮かべる人が多いでしょう。日本と同じく野草をよく食べるギリシャでも、少しほろ苦い春の味は、この時期の楽しみです。 下処理で出る捨てる部分の多さが筍を思い出させるアーティチョークは、栽培種が主だけどトゲトゲで小さな野生のものが特別なごちそう。細くてひょろっとした野生アスパラや、それに見た目が似たツタの新芽、まだ花を咲かせる前のヒナゲシの葉っぱなど、アテネの街暮らしでも青空市場で探せば結構いろいろ手に入るのが嬉しいです。

      • 七草粥をギリシャ風に

         こちらはかなりご無沙汰しておりました。本年もどうぞよろしくお願いします。  去年の春に投稿した前回の記事はギリシャ正教の節食についてでした。クリスマスホリデーが終わりひと息ついたかと思えば、またすぐにカーニバル、レント(節食期間)、イースターと、大きな行事が続きます。  ここ数年の自分の中の傾向として、元々あったニスティシマ(ギリシャの節食料理)への興味がどんどん高まっていて、別に肉食をやめようとかいう気はないのですが、これからはそのジャンルの料理をもっと紹介したいと思

        • 油を使わないギリシャ料理

          久しぶりに、こちらに書きます。 以前扱ったテーマと被りますが、ちょっと違った切り口から見てみたり、詳しい説明を加えてみました。 ギリシャ料理=オリーブオイルたっぷりではない!?ギリシャ料理ってどんなものか知ってますか?と訊くと、具体的な料理は知らなくともオリーブオイルをたっぷり使うイメージがあると答える人は多いでしょう。 それは正しいのですが、実はオイルを全く使わない料理も数多く存在します。焼き魚や温野菜のようなものにまでたっぷりオリーブオイルをかけるのがギリシャ人なので

        安全にバカンスを楽しむために‐あなたの中の「冒険家」に気をつけて

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        • ギリシャの食文化
          7本
        • ギリシャ料理レシピ
          8本
        • おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ
          3本

        記事

          ギリシャ料理レシピ本、増補新装版発売のお知らせ

          大変ごぶさたしております。 ずっとnoteの方は留守にしていましたが、ポツポツとフォローしてくださる方もいてありがたいです。 こちらは2005年に設立した「ギリシャのごはん」ブログの味見のような感じで、ギリシャの食に興味を持ってもらえそうな記事をいくつかアップしています。 ブログは相変わらずマイペース更新で続けていて、ギリシャ料理についての話やレシピ、日々の食べ物のことなど語ってますので見に来てくださると嬉しいです。   さて、本題です。 2020年の記事で「ギリシャのご

          ギリシャ料理レシピ本、増補新装版発売のお知らせ

          ギリシャのイースター

          今年も無事にイースター(復活祭)を終え、やれやれとひと息ついているところです。 私のうちは典型的なギリシャ人家庭のイースターを過ごすというわけではないのですが、記録としてちょっと書いておこうと思います。 ギリシャのイースターの祝い方 まずはイースターとは何ぞや?ってとこからですが、日本でも知名度がかなり上がってきているようなので、キリストの復活を祝う行事だというのは皆さんご存知でしょう。イースターは毎年日付けが変わる移動祝日で、西方教会と東方教会では数え方が違うので違う日に

          ギリシャの春みたいな味がする大福もちを作りました

          いつも読んで下くださってる皆さま、ありがとうございます。 この記事を偶然見つけてくださった皆さま、はじめまして。プロフィールにもちょこっと書いてますが、私はギリシャの首都アテネに住んでいて、かれこれ16年以上もギリシャ料理のレシピやギリシャの食について書き続けています。 私のレシピは伝統的なギリシャ料理やふだんギリシャ人が作っている家庭料理をメインに、旅先で出会ったり人から聞いたりした郷土料理、基本のギリシャ料理を理解した上で考案したモダンギリシャ料理など幅広くご紹介してい

          ¥350

          ギリシャの春みたいな味がする大福もちを作りました

          ¥350

          捨ててしまいがちな部分をおいしく!カリフラワーの葉と豆の煮込み

          レタスの芯、ズッキーニのヘタ、ブロッコリーやカリフラワーの葉っぱなど、ゴミとして捨ててしまいがちな野菜の部分が好きです。 廃棄を減らすとか節約のために……というのも心の隅にあるけど、味が好きだからというのが私にとって一番の理由。 ギリシャではカリフラワーなんかは結構葉っぱも多めについてたりして。量り売りなので「かさ増しだよなぁ~」と思いつつも、「おいしいから、まあいいか!」となってしまうのです。 この間はカリフラワーの葉と豆で煮込みを作ったので、お料理アイデアとして作り

          捨ててしまいがちな部分をおいしく!カリフラワーの葉と豆の煮込み

          ギリシャの断食期間の話

          近年は日本でも知名度が上がってきたイースター。 キリスト教の行事で復活祭のことですが、ギリシャ語ではパスハといいます。 クリスマスと違って復活祭は移動祭日なので毎年日付けが変わるのに加え、西方教会と東方教会では日付の算定方法が違うのでややこしいです。日本でおなじみなのは西方教会の日付で今年2021年の復活祭は4月4日でしたが、ギリシャを含む東方教会は5月2日。現在はまだ復活祭前の断食期間(大斎)の半ばです。 宗教的な断食というとイスラム教のがよく知られますが、キリスト教で

          おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ‐その3:ご当地グルメとおみやげ

          旅の楽しみは、やっぱりグルメ!という人は多いのではないでしょうか? ギリシャの観光地は日本のようにご当地グルメをアピールしているところはあまりなく、その土地に伝わる伝統食品や料理に出会うのが難しかったりする場合も多いのですが、シミ島は小さい島ながらも結構沢山の「名物」と言えるものがあるような気がします。未だ出会えていない、幻の郷土料理もあるのですが……。 今回の記事では、シミ島のおいしいものをずらっとご紹介します。 シミシュリンプ シミ島の名物として、一番よく知られるの

          おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ‐その3:ご当地グルメとおみやげ

          いちばん簡単なオリーブの漬け方

          ギリシャと言えば、オリーブを連想する方は多いでしょう。 料理にたっぷりオリーブオイルを使うのはもちろん、テーブルオリーブ(オリーブの実)もよく食べられます。日本の食文化に例えると、テーブルオリーブは梅干しのような位置づけでしょうか。市場のオリーブ屋さんにはさまざまな種類のオリーブが並んでいますが、今の時期は生のオリーブが売られているのもよく見かけます。 熟し具合、品種や地方(気候)により出てくる時期は違いますが、秋から冬にかけてがオリーブの収穫シーズン。市場には9月の半ば

          いちばん簡単なオリーブの漬け方

          おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ‐その2:ビーチの日々

          夏のバカンスは、やっぱりビーチ。 「海で好きな要素はシーフードだけ!」といつも言っている私も、年に一度のバカンスの時はさすがに海水浴にも出かけます。今回は、シミ島のビーチについて。 シミ島のビーチ基本情報 日本の方がイメージする素敵なビーチはたぶん砂浜が多い気がしますが、最初に断っておくとシミ島には砂のビーチはほとんどなくて、石の浜が基本です。砂が足にくっついたり水着に入り込むのが苦手なので、私は石の方が好きなんですけどね。石のビーチは水の透明度も高く綺麗なんですよ。 難

          おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ‐その2:ビーチの日々

          おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ‐その1:シミ島への行き方は?

          ギリシャの島と言うと、きっと多くの人はサントリーニ島を思い浮かべるでしょう。真っ青なエーゲ海と青空に映える崖の上の白い家々、ブルーのドーム型屋根の教会など、まさに絶景です。 サントリーニ島と並んでポピュラーなミコノス島は、こちらも白い箱のような建物にカラフルな扉やバルコニー、丘の上に並ぶ風車が可愛い「いかにもギリシャ」な島。でも、全ての島がこのようなスタイルではなく、数え切れないくらいあるギリシャの島々はそれぞれの個性と魅力を持っているのです。 ネオクラシカル様式の家々が

          おとぎ話の世界、エーゲ海のシミ島へ‐その1:シミ島への行き方は?

          レシピ本「ギリシャのごはん」発売しました!

          ちょっと体調を崩してたり島のサマーハウスへバカンスに出かけてたりで、こちらはしばらく放置になっていました。 なのでお知らせが遅れてしまったのですが、8月27日に私の2冊目の著書となるレシピ本「ギリシャのごはん」がイカロス出版から発売されました。 2013年に同じくイカロス出版から「旅のヒントBOOK」シリーズのひとつとして出させて頂いた「ギリシャごはんに誘われてアテネへ」という本もほぼ料理本だったのですが、あちらは一応旅関連でアテネのお店情報やお土産におすすめの食品を紹介

          レシピ本「ギリシャのごはん」発売しました!

          ビールが進む!ギリシャのタベルナ風ズッキーニのフライ

          みなさんは、揚げ物好きですか? 油の処理や掃除が面倒で、家では作らないという人も多いかと思いますが、自分で作ると軽くていくらでも食べられるので(←危険)うちはかなり気軽に揚げ物を作っています。 今日ご紹介するズッキーニのフライも、よく作るお気に入りのひとつ。ギリシャのレストランでも定番で、タベルナ(大衆的なレストラン)やメゼドポリオ(居酒屋)へ行くととりあえず注文するという人も多い人気メニューです。 小麦粉の衣をつけただけのシンプルなものですが、ヨーグルトのソースとの相

          ビールが進む!ギリシャのタベルナ風ズッキーニのフライ

          夏バテ予防にも!シンプルなギリシャ風の葉アマランサスサラダ

          7月も、もう終わり。ここのところギリシャでは暑い日が続いています。 湿気が少ないので気温の割には過ごしやすいのですが、さすがにバテ気味……せめて食生活には気をつけようと、旬の野菜や果物をたっぷり食べるようにしています。 おなじみの夏野菜のほか、葉野菜も食べたいですね。青菜は夏の太陽や乾燥に耐えられないものが多く、他の季節と比べ種類が少なめだったり状態がよくなかったりするのですが、ギリシャで夏に食べられる代表的な葉野菜のひとつがアマランサスです。 アマランサスと言うと、雑穀

          夏バテ予防にも!シンプルなギリシャ風の葉アマランサスサラダ