フルマラソンで3時間を切るということ。
それを業界用語ではサブ3(さぶすりー)と呼びます。チャンネーとかシースーみたいな。
やれマラソンランナーの上位3%だの、ゴルフで言ったらシングルプレイヤーになるより難しいだの、でもアルコールで言う3%はジュースじゃね?とか、もうよく分からなくなります。
「40も過ぎて無駄に体重が増えてきたし、何かしないと本格的にヤバい」
というありきたりの理由から2015年に始めたジョギング。
最初3キロ走っては「痛い痛い、膝が痛いYo!」、初めて7キロ走れた日は「お祝いだ!パーティーをしよう!」と四合瓶を空けてはママンに怒られていた当時。
それでも2016年春初ハーフ、2017年春初フルと、何かに取り憑かれたように走り続け、2019年秋には柏崎マラソンで3:00'22という記録を残します。
大した練習もしていないのに、コンディションと何かの力によって生まれたまぐれのサブ3未遂。
しかもこの時、終盤脱水症状に陥り最後の100mで立ち止まっているのです。(ちゃんと水飲め)
まあ、それが無かったとしてもサブ3ギリギリのタイムだったと思いますが、このまぐれのサブ3未遂がその後おっさんを苦しめることになります。
「え?サブ3、意外と余裕じゃね?笑笑」
みたいな…。
そして明けて2020年、新型コロナウイルス感染症(以下クソ)蔓延。
以降、ご存知の通り一切のロードレースが中止となります。
よくアスリートが
「クソのせいで走るモチベーションが保てなくて…」
なんて言っていましたが、おっさんに限っては
「ちょっ、はや走らせろっや!サブ3やったるから!」
とオルフェーヴルばりに鼻息は荒かったです。
まあ、そのうち開催されるっしょ?と安易な希望的観測から練習は続けていました。
しかし、待てば待つほどに、中止中止中止中止。もうマジ無理…。
そんな中発表されたのが昨年暮れの
『Beyond 2020』
「世界一自己ベスト更新率の高いレース」を標榜し、目標タイム毎に複数のペーサーが付く、言わば『breaking己』。
おっさんの1年分の思い見晒せやぁ!!とばかりに、ちょっと欲張って2時間55分切りを目標にエントリー、そして出走。
結果は…
もうチンチン。ちんちんですわー。(関西弁で)
キプチョゲばりにペーサーに付いていくも、32kで盛大に足が終わり、以降、攣り攣り足攣りマクリマクリスティーGIG。(爆発寸前)
結果、ラスト10kに60分近くを要し、3:09'26"と超絶失敗レースに…。
まあ。要因は色々有るのですが、一言で
『なめてたね』
これに尽きます。
人間の脳はその特性から、嫌なことは忘れるよう出来ていると言います。
そう、レースから遠ざかるとその苦しさすらも忘れてしまうのです。忘却の彼方へ。
30キロ以降のグリコーゲン枯渇状態で体を動かし続けるということも、
足がピキピキに攣りたがり、時にガクンと崩れ落ちそうになるのを堪えるということも、
そしてそれらから体を守ろうと、絶えず停止信号を出し続ける脳とのせめぎ合いを制するということも。(忘れん坊)
それら全てをマネージメントし、飼い慣らし、耐えに耐えた時に達成される目標。
まぐれとは言え、なまじっか3時間くらいで走れたもんだからそれら全てを甘く考えていたのです。
しかし、今年はそうはいきません。
去年の失敗から反省し、改善し、積み上げてきたこの1年。
駅伝チームに混ぜてもらいスピードを磨き()、ロング走も何度かやり()、ママンに無視されながら自分に合うシューズも買いました。←
期は熟した。
やったるY。
そして今、何故マラソンを走るの?そう聞かれたら
『ありきたりですけど、自分は練習で培った己の力を、レースでの苦しさに耐え出し切って、目標を達成したときの嬉しさを味わうためですかね。』
と答えます。(何故コメント調なのか)
そして、
why?何故ゆえこのnoteを書こうと思ったのか?
because それは己の覚悟を決めるためです。
maybe それがおっさんの夢だから。
「おっさん、Beyond2021で3時間切ろう思います。」
本日ここに宣言をし、2年越しのアレをナニしようと思います。
僕が僕であるために…
「オラに力を!」
おわり