「多動」と「座っていられないこと」
私が関わっている方で多動傾向と言われているお子さんがおられる。
来た初日はひっきりなしに歩き回り、食事の時に5~10分程度座っていられた程度。
しかし、約1週間後には食事の30分の間に1度立つか立たないか程度まで変化し、課題も10分程度なら座っていられるようになった。
月齢的にはそれくらいできれば多少動きは激しいが、多動というほどでもないかなという感じ。
では何が変わったかというと、このお子さんは体幹が弱く、やることの理解も難しかった。
食事の時は一度にたくさんのものを詰め込み、噛むのも得意ではないので時間がかかる為、飲み込むまでの間歩いているという状況だった。
こちらで行った支援としては、座りやすい環境設定、分かりやすい課題の提供、食事の一口量のコントロール、絵カードでのコミュニケーション方法の提供など。
他の場所でどの程度動き回っているのかはわからないが、「ひらそるの芽」では課題、食事の時の動きはかなり落ち着いてきた。
自分たち作業療法士は人を診る。
自分の知識、経験がまだまだだから、充分ではないが、それでもこれだけの変化があった事は本当に嬉しくワクワクさせてくれる。
自分に足りないものを他の職員やに助けてもらい、もっと学んでいく事でこれから関わっていく子どもさん達が、少しでもそれぞれの力を活かして成長してくれたらと思う。