
Photo by
dancefirst
【ギラン・バレー症候群の奇跡】初めての友達 5
手も足も動かせず、首から上だけ生きているようなものになってしまった私は、食事も食べられず(食欲はなかった)数日を過ごした。
どんどん身体は動かないし死んだイカのようになってしまった芳子は、
ナースコールが押せないことに
気づく。
ずっと、動けないままだったので
体勢を変えてほしいと思ったが
ナースコールを押さないと看護師が来てくれない。
そこで芳子は、叫んでみる。
「看護師さんーーー!!来てーーーー!!」と。
聞こえるはずはないと自分でも解っていた。
でも叫ばすにはいられなかった。
2,3回叫んだあと、
どっと疲れた。
6人部屋の病室には芳子の他にひとりしか患者がいない。
そこで思ったのが「そこの、人!私は新井と言います。手も足も動かないので看護師さんを呼んでくれませんか」と頼んでみた。
その女性はTさんといって腰痛で入院してきた女性だ。
私の異変を感じてくれたのか
「ナースコールですね!今押しましたよ。」と優しいものの言い方で返事をしてくれた。
入院中、何度もTさんに声をかけ看護師さんを呼んでもらった。
この彼女は退院した今でも連絡を取り合っている仲になった。
あの時は本当にありがとうございました。とても助かりました。