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お洋服はね、わたしの先生

お洋服はね、わたしの先生。
わたしに生き方を教えてくれるの


紙が擦り切れる程、読んだ 人生の聖書
" 下妻物語 " の
竜ヶ崎桃子 の 台詞 嶽本野ばら先生 の 言葉

まさに、そのとおりだという想いを
これでもかと肌に感じながら 今迄、生きてきた
これからも それは、絶対に変わらない

御洋服に より、興味を持ち
今の私の基礎が出来たのは小學低学年生の時



上 の 記事にも書いた図書館で

千秋の手作り教科書 家庭科
という本に出逢った事が

ありのままの
成りたい私のままで良いんだよ。 と
自由に着飾る精神性を加速させてくれた


当時の私は、斜視のせいで酷くイジメられ
家にも學校にも居場所なんて無くて
自分の存在を消す為に、首も据わらぬ程の猫背で
身も心も暗い色 の 気に入らない御洋服を着せられていた。


大好き な JUDY AND MARY の
フリル満天のハードコアな少女よ!可愛いく戦え!
という 魂の声が溢れる 曲や装いに

小さな頃から、物凄く憧れがありながらも
そのような可愛いらしい装いを纏う勇気も無く、
7.8歳の 私には、当然ながら金銭的も厳しく
テレビやCDを眺め 空想に耽るだけだった。



が… しかしながら、求める本来の私のままでいたい!と
気持ちを抑えられず

千秋の手作り教科書 家庭科 に 作り方が載っている
黄色い大きな王冠が編み込まれた
黒いニット帽を、どうしても被りたくて
母に 無理をしつこく云って作って貰った

不器用ながら、作って貰った
無格好な王冠のニット帽を被れば

それは、とても勇気が必要な事だったけれども
私は、心の中では キラキラとしたお姫様に成れた。

不貞腐れ対象も無く、睨みつけた顔で
何処にも表現する事が出来ない怒りを
大音量でパンクを聴くと
アナーキーでフリル満天のパンクを求めると
心の拠り所が一瞬でも存在したかのように
私を守ってくれた。


あの家の子は、ちょっとオカシイわ〜 と 陰口を云われ
その噂を聞いた 学校の担任に

腫れ物に触るように
御丁寧に長ったらしく注意されて、嫌な気持ちになっても

友達も居ない、自分が決めたルールだけを信じて
1人で立っている 竜ヶ崎桃子 の 生き方 や

JUDY AND MARY 、千秋 に

可愛いく戦え!と 辛くなる度に戦う信念を貰った

必死に貯めた
毎月の数百円の御小遣いや御年玉を掻き集め

中學生に成る頃には
ロリヰタカルチャー や
下妻物語を語る上で必要不可欠な
BABY, THE STARS SHINE BRIGHT の
御洋服に袖を通す事が出来るように成った

↓こちらの記事に書いてある御洋服達は今でも宝物↓

好きな御洋服を身に纏っていると 自信など1ミリも無い
1人ぼっちの ひねくれた私に、

御洋服が「今日も可愛いね」とか
 「あの、御洋服が似合う為にはこういう御化粧は?」とか 色々な事を、優しく教えてくれた

その世界に、優しく守られていた

それにともない、御洋服の歴史や付随するカルチャーを
調べるようになり
また、御洋服に見合う人間に… と
努力をする事 が とても、楽しくて
好きな景色がどんどん広がって 息がしやすくなった

だから、御洋服が大好き!

(中學3年生の私)
放課後、駅のトイレで着替えて原宿に行って
初めてスナップされた時

この時代は、顔を逸らしてスカしながら
寫眞に写るのが流行っていたので
今見ると恥ずかしい‼︎ けど

アクセサリーも自作だし
手探りな健気さが、
今みても可愛いじゃん と思う。


高校生になると
死にもの狂いでバイトを沢山した
兎に角、毎日、働きに働いた

好きを手にいれ 好きで満たしてやる!と
毎日、働けて 目標に向かって戦う事が出来て
幸せでしょうがなかったから

貧乏なのは、相も変わらず で 団地に引っ越して

自力で学費も通学費も毎日のお昼の弁当代も払う
キツキツで 見た目とは 身分不相応な毎日

お財布を持つ必要が無い程、お金が無くて
出てくるのは しなびたレシートの切れ端のゴミだけで

通学費を払えない時は、

母のママチャリを拝借して
高校迄 片道1時間半、立ち漕ぎ爆速で通って

一番、安いカップラーメンと
安くて大容量なスナック菓子でしのいだりしていた


初めて Vivienne Westwood の
御洋服に身を包んだ事を今でも新鮮に覚えている

心地良い緊張感にヒリヒリした

それは、ファッションじゃなくて矜持だったから。

頭には、Vivienne Westwood の 王冠を模した
クラウンハットを被り
ラブリーでデコラティブなヘアピンを沢山つけたりしたり、

ロココ時代の貴族をイメージして

オーブが刺繍された シャツ に
ロリータパンク に 医療用のコルセット
白のフェザーのミニスカート
孔雀の羽根がプリントされた
ショッキングピンクのタイツを履き
靴も、これまた Vivienne Westwood の
ショッキングピンク の ロッキンホーススレイブ で

身分さえも 好きな様に構築出来る
御洋服に、本当に本当に本当に救われた。


慣れる迄、10歩も歩いたら つまづき転ぶ
厚底すぎるのに全然、足を固定してくれない作りの
ロッキンホース の 辛さ… しかも、めちゃくちゃ重い!

あるある だと思うけど、道路に在る
点字ブロックを踏んだ時は100% 転けるよね!

だけれども、数年後には走れるようにも成り
ロッキンで山も登れるように成った

そして何より、ロッキンホースの靴底の高さが
不自由な世界から自由な世界に私を立たせてくれた。

(17歳 初めて雑誌の見開きに掲載された時)



(整形とかじゃなく、御洋服のお陰で顔つきが優しく成ってるね 殆ど高校生の時の寫眞)

世の中の理解が進んだ 今だってさえ
通りすがりの人に 何度も見られ
歩けば モーセの十戒の様に道が開き 歩きやすく
誰も隣りに座ってこないのが 常の電車の中

(そりゃあそうだ、乳首柄のスカート履いてる人なんていないもん笑)

不運な時は、調子に乗った酔っ払いに絡まれる事もあるし
働きすぎて身体がボロボロで 父親に殴られて
勉強もロクに出来ず

御洋服以外、恥ずかしい程 イケてなく華やかでも無く
JKブランドのスタート位置に立てない
女子高生だったけど

好きな御洋服を身に纏う と
誰も邪魔してこない
見晴らしの良い高揚した世界と自意識をプレゼントしてくれた

気がついた時には、見た目だけじゃなくて
心の底迄、成りたい " 私 " に 成っていて
不思議だった
憎しみに満ち満ちて睨み続けていた眼も、
ちょっとずつ優しく成ったり

きっと、それは 私だけじゃないはず。

だから、浮世離れと云われようが
今日も最高に可愛い御洋服を纏い続けるよ
毎日をハレの日にする
" 私 " 自身 の 為に…


お陰で毎日が、幸せなんだよ

御洋服達 よ、ありがとう

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