CSS nite LP56 − 03.「デザインしないデザイナー」の肩書きを使いはじめた理由
登壇者:よつばデザイン 代表 後藤 賢司(ごとう・けんじ)
制作をするデザイナーというのではなく、中小企業のアドバイザーとして「デザインしないデザイナー」という肩書きで活動されている後藤さんのお話は、"制作する"ことを考えてきた私にとってとても刺激的な内容でした。
とある会社の業績を立て直すためのチラシ制作のおはなし
業績が悪化し、どうにかしたいという会社でチラシ制作を行うことに。
後藤さんはアドバイスを行い、実際に制作はしていない。実際に制作はしていないけれど結果は出せるという例でした。
デザイナーとしてアウトプットすることは手を動かすことだけじゃないし、そもそもデザインにお金をかけられない層もいる中で、デザイナーとしてできるのは"制作"だけなのだろうか?という、受託の制作会社でもくもくと働いているだだとなかなか気づけないんじゃないかな?というお話が聞けてとても勉強になりました。
これからのデザイナーに必要なもの
デザインに対して持つイメージの差異がクライアントと制作側で大きい現状の中で、より効率的に、より良心価格でデザインを提供する手段として、テンプレート、アイコン、モックアップなどをうまく活用することを挙げられていました。
クオリティをある程度保った状態で、作業時間を短縮することで仕事の数で勝負するというのも手。(個人事業主目線ですが)
AIなどの技術の進歩(文章チェック、画像からコーディングを行うなど)で、作業効率が良くなっていっている現状の中、「WEBサイト作れます」という価値とはなんだろうか?という思考はとても大事だと思いました。
まとめ
仕事内容や働き方が変わって行く中で、技術的スキルだけではなくビジネス面でのスキルが必要になってくる時代になっているという事を事例を交えて本当にわかりやすくお話してくださいました。
・中小企業の予算感→低予算での制作(家電製品レベル)を考えている
…全て作らずにどうにかできないか?→テンプレート活用で作業時間の削減とクオリティ保守ができる
・オリジナルデザインへの価値観の変化
問題解決・企画提案優先にしよう
・コミュニケーションにコストをかける(通常はコンサル会社がやること)
…従来の制作価格より低価格で制作できるようになる
オーダーメイドからレディメイド制作へ移行することは中小企業にはベストなのでは?
状況やクライアントに合わせて作り方を変えて行くことが必要
サービスやビジネスデザインをできるようになる
デザイナーは作れる人、だけじゃない、スキルの価値を発信して行くといい
→手を動かさないデザイン
サイトを作ることでの会社がどうなっていけるのかの提案
制作に使っていた時間を、制作前の段階を強化することで「本質のデザイン」ができればいい→
作ってくれればいいという仕事は減る。
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