3分で読める眠りにつく前の話
『ホットドッグ』
給食にソーセージとパンが出ると、子どもたちはせっせとホットドッグを作る。パンの背が割れていて、ボイルしたソーセージがあり、ホットドッグの存在を知っていれば自然とそうなる。
でもその日はちょっと様子が違った。パンは一口サイズにちぎって食べるのが上品なんだ、という話がどこからともなく湧き上がり、あっという間に広まった。皆、はさむのはやめにして、一緒に口に入れるつもりらしい。7つで上品を目指すなんて、我がクラスの子供たちは大したものだ。
食べ始めると「ホットドッグと同じ味だ」という驚きの声が聞こえてくる。そりゃそうだ、と思いながらも興を削ぐつもりはない。「パンとソーセージを別々に食べてもホットドッグと同じ味がするんだねぇ。驚いたね。」と一緒にワイワイ盛り上がる。冗談のつもりで「じゃあルゥとご飯を別々に食べてもカレーと同じ味になるかもね?」と近くの席の子に言ってみた。するとその子は、笑顔で、ハッキリとこう言った。
「それはないでしょ〜」
なんでだよ^^
まったく意味がわからない。でもそれが子どもの世界。今日も最高に面白い。