【M社】職場前線異常あり⑦春と夏

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M社には全国各地にいくつか工場がある。
一番メインの工場がある東北の雄・リンゴで有名な「A県」
二番目はとり天なる食べ物が有名な「O県」
熊の着ぐるみで有名な「Ｋ県」→現在は閉鎖

ねぶたではなく、ねぷた祭りと同じ規模で、
何時の頃にか、春・夏の季節を迎えると、
全国各地の社員の10人～数十人レベルの人数で、
春・夏「甲子園」高校野球（地方予選も？）の
勝ち負け、得点差？何やかんや細かいルールを決めて、
賭け事をする事が定番になった。

金額も1カ月分の給料～数か月分の給料分の金額が、1試合に動く。
甲子園の試合が何試合あるか、しらないいが、
毎試合につき大金があっちこっちの社員へ。

負けが込んでも逆転勝利も。
噂では、春だけで年収分を稼ぐ者や
春・夏あわせて外車を買った猛者も？？

他の全国各地にある工場の社員も交えてSNSやLINE等で行われていた
もちろん、賭博は違法である。

私は、野球に全く興味がない人間で、
今流行りのメジャーリーグのドジャーズのO選手の活躍や
話題に一切興味がない。
そもそも額が高すぎて無理。あと集団イベントが嫌いなのだ。
ちょい、騒がしいなー。
またこの時期かー位の気分だった。

こーゆー時だけ、一致団結、取り締まる役、会計係りみたいなのが
すぐ決まるのもお決まりだ。

毎年、春・夏は仕事は二の次で賭け事でワイワイやっていた。
上司も知っていた？参加していた？
その辺も興味はなかった。
変に上司に告げても、闇に葬られる事は分かっていた。

当然、社会的に表向きに良い事ではないのだが、
顧客や株主に知られる事はなることは無かった。

この辺のモラルは、現場でしか分からない事である
HPや株主総会で公表される事も無く、
多分　今もこの伝統的な社内賭博は行われているのだろう。

当然、会長や社長や取り締まり役など上層部は知っていても
「知らなかった」とシラを切るだろう。
これは、ココの会社だけでなく
何処の会社や組織、政治の世界では暗黙のルールなのだ。

ここの会社においては、その情熱の10％でも仕事に向いていたなら、
もう少し業績も良く、株主への配当も良かったと思う。
K県にあった工場も閉鎖される事は無かったのかも・・・

おしまい