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方舟の中で

窓の外はシュメルの洪水。

俺は一人ぼっちの脱出ポッドの中で自分の体が絶対的ななにかに揺られているのを感じている。体の中で何かが壊れたLEDみたいにフラッシュしている。
こういう時に自分がどうなるかなんてとっくに熟知しているんだ。見えない不安が足元に寄ってきてヘラヘラと愛想よくまとわりついてくる。ここを出たらやろうと決めている小さな希望。俺はそれを掴めるのだろうか。欲望と言うにはあまりにもささやかな言霊。そいつらはほんの少しずつかさを増やし、一気に不安の渦に飲み込もうとしてくる。

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773字
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アバラ通信

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