「老舗応援」 銀座BOXの楽しみ方 銀座花伝MAGAZINE Vol.12
#老舗応援購入に感謝 ! 聖夜 豊穣な時間の楽しみ方
◆銀座BOXの楽しみ方 ーお客様からの声ー
次々と寄せられる「銀座BOX」への感謝の言葉。感謝すべきメンバー側が、お客様から抱え切れないほどの元気を頂戴しています。その中から、「こんなふうに楽しんでいます」のアイディアを中心に、「銀座BOX」にまつわる美しい物語をお届けします。
萬年堂の羊羹を横に切って
《メンバーより✍️》
素晴らしい食べ方のご提案!早速、羊羹を横切りにしてみました。キュウビック状が可愛くて、一口サイズに味わいが直撃します。こんな食べ方があったのか、と驚きです。ありがとうございます!
久しぶりにゆったり時間を味わいました!
《メンバーより✍️》
目に浮かぶようなゆったりとしたくつろぎ時間。今、私たちに必要なのはこうした和やかなひとときなのかもしれませんね。お子さんと一緒に絵を描く時間、どんな色が生まれるのかとても楽しみです❤️ありがとうございます!
箱詰めやご招待状におもてなしのセンスがいっぱい
《メンバーからの✍️》
「気持ちを代弁してくださる」という言葉に胸が熱くなります。私共こそ、応援してくださる心意気に元気をいただいています。ありがとうございます!
開けたら温かい気持ちになれる
《お散歩マイスター岩田より✍️》
銀座BOXを学びの教材にして下さり、ありがとうございます!先が見えない世情の中で、今何ができるのか、何を学ぶのか、考えさせられることが多いです。銀座に本店を構えられる貴社「美の殿堂」の活動に、心からの信頼と感謝を捧げます。
煎餅好きの父が感激
《メンバーからの✍️》
心がほっこりするお話をありがとうございます!歯が丈夫な方は、お体もきっとお元気なのでしょうね。お父様に喜んでいただけて、嬉しいです。
おうちに馴染みのお店がやってきた感じ
《メンバーからの✍️》
銀座通(つう)の方からの感想に、ドキドキします。心からお勧めしたい銀座の秘めたる逸品をお届けできていることに自信を持つことができました。お墨付きをいただけてホッ(笑)。ありがとうございます!
急須がなくても、味くらべが楽しい
《メンバーより✍️》
日本茶の飲み比べ、意外にしたことありませんでした。可愛いテトラポット入りの5種類のお茶は、そんな楽しい試みにぴったりですね!
「日本文化」に思いを馳せる銀座時間
《メンバーより✍️》
私たちが一番お伝えしたかったこと。老舗応援「銀座BOX」は、老舗が長年育んできた「日本文化」の豊かさをお伝えすることだと思っています。心に響く言葉を頂戴できて、何よりの宝を手にした気持ちです。
◆「銀座BOX」おうちで銀座時間(カフェ編) お申し込み
12/21発送分 受付中です!
12月分完売!ありがとうございます!
大切な人に、聖夜の銀座カフェタイムはいかがでしょう?
◉老舗応援「銀座BOX 」カフェ編 概要
*クリスマス前に到着します!
◉お申込み方法
下記を記載の上、メールにて銀座花伝プロジェクト宛お申し込みください。
◉申し込み先 tokyo.ginza.tra3@gmail.com 銀座花伝「銀座BOX」係
お申し込数 お名前 送付先ご住所 ご連絡先電話番号
*プレゼントなど複数を別住所に送付希望のお客様は、メールにてその旨を明記の上ご相談ください。
*限定数量ご用意のため、お早目にお申し込みください。
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◆能のこころ 新作VR能「攻殻機動隊」 レビュー
東京芸術劇場/2020.11.28
世界初のVR能「攻殻機動隊」の追加公演を観賞する機会に恵まれました。
その観賞レポートをお届けします。
パンフレットには、新しい能世界の誕生に祝辞が寄せられてる。
ステージの漆黒の闇に流れる「謡」。通常の能楽堂舞台に地謡8名が座り歌う音量を想像していると、その音量の大きさにまず驚かされる。現代能楽師のなかでも秀逸な名手が集い紡ぎ出される謡は、電子音の様相をまとい現実から未来へ空間を突き破る迫力に満ちている。
【STORY】
企業のネットが星を被い、電子や光がかけめぐっても国家や民族が消えてなくなるほどには情報化されていない近未来の物語である。首相直属の攻性警察組織・公安9課(通称「攻殻機動隊」)を率い、全身義体と電脳とをたくみに使って、サイバー犯罪の難事件を数々解決してきた草薙素子。彼女はある事件をきっかけに、インターネットの海で生まれた知的人工生命体である
「人形使い」と融合を果たし、忽然と9課から姿を消した。
彼女と旧知の仲であるバトーは、残された9課隊員らと命がけの公安活動を続けながら、素子の面影を広大なインターネット空間に探し求める。
一方で「人形使い」と融合した素子は、ことあるごとに自らの変種を同位体としてネットに放出しながら、電脳戦に身を投じて認知限界を拡大しつつあった。失踪から4年後。ある壮絶な電脳戦の果てに、素子は自らの同位体と巡り会うことになる。
画像:オフィシャルプレビューより
坂口貴信能楽師特集 #宇宙と交信する能 【VR能「攻殻機動隊」に挑む】
未来に近づいた面(オモテ)
舞台の奥に現れる草薙素子(クサナギモトコ)は、日本女性の象徴、黒髪ロング、前髪パッツリ。本来の能では古来の能面(マスク)を装束の格と併せて着装し登場するが、今回はオリジナルの素子マスクが制作されたという。いわゆるSF/フィギア・キャラクターそのままの近未来顔である。馬頭(バトー)は、素子に比べるといわゆる能の古典「船弁慶」などで付けられる「怪士」(あやかし)のような勇ましさにあふれた顔に近い。
演出家の奥さんは「本来能面は人間を表すために制作されていると伺っている。この「攻殻」は人形である点が決定的に違う。主人公はイメージとして汎用性がポイントだと思ったので、オリジナル面を制作し、鬘 (かずら)もなく、素子顔にあう装束も製作した。」と古来の能楽との折衷案を具体化するまでの苦労を解説の中で述べている。
私の目には、バトーはかなり能面に近く、素子はまさに日本のSFキャラクターそのものに映った。客席の若い人々にそれは極自然に受け取られていたし、この点ではSFマンガファンが自然な形で能表現に近づいた、という感触を得た。
画像:オフィシャル・プレビューより
驚きのメガネ無しVR技術
暗闇舞台には、天井天上からフィルムやミラースクリーン的なものが何枚かおろされていて、主人公・素子が移動したり、姿を消したり、複数人になったりしながら物語を紡ぐ。まさに仮想空間で能の仕舞を表現し乍ら「攻殻機動隊」の世界観を創って行く。一瞬も目が離せないその異空間に鳥肌が立つ。
この世界初のVR能の技術は、東京大学・先端科学技術研究センター教授の稲見昌彦氏が手がけたものだ。もともと「攻殻機動隊」ファンだと言う氏が語る仕掛けについての説明が興味深い。
「《攻殻機動隊》という物語自体、もともと能やVRと親和性があると思っていました。そもそも、能を観るって能楽師の細やかな動きと、頭の中から呼び覚まされる物語の景色とを重ねて、イメージを紡いで行く体験。能の玄人が頭の中でイメージできる世界を、そうでない方にもイメージとしてみせる。3D能を経て、素人でも玄人の様なイメージの仕方を可能にするチャレンジが今回のVR能。今回あまり観客がテクノロジー的な意識を持たないようにするために、メガネ無しで、観客のどの位置からでも鑑賞できるようにすることが大事だと考えた故に、「ゴーストグラム」の手法をとりました。
ゴーストグラム:目の前に広がる物理的な現実世界にフィクションを重ねるだけではなく、観客にフィクションそちら側に切り換わっていただく、もしくは共存させてしまうことを自由自在に行なうことが可能になる技術。
この「ゴーストグラム」により、そこにいた筈の能楽師が「光学迷彩」で消えたり、もしくは、エフェクト(映像や音声を加工して効果を出すこと)でぱっと現れたりすることが可能になるわけです。
伝統的な能の鑑賞において物語を補完するために使われていたイメージを、「舞台の外側」へ馳せさせることが可能かもしれない。ただそれが、「技術が凄かった」だけだとしたらそれは失敗で、むしろ技術を意識させずに、根源的な問いを投げかける「攻殻機動隊」の世界観を、能を通じて味わう助けになればという願いのもとに「技術の透明化」をめざしました」
700年の古典芸能・能と最新技術の融和性
山崎晴太郎(以下山崎):本当に今日の舞台は面白くて、一体頭の中で何が起こっているんだ、と衝撃を受けました。素子が消える、4人になる、あれは実際には何人で演じているんですか?
坂口貴信(以下坂口):2人で演じています。舞台前に主人公が出て来たり、横に増えたり、重なりまた離れたり。私自身は、舞台の半分から前には出ていないのです。
山崎:色々驚くことばかりです。「自分の目で見えている、実際に物理的に存在している世界なのか?幻影なのか?」今日の客席の皆さんが共通に懐かれたんじゃないでしょうか。能って僕は2回くらいしかきちっと観たことがないのですが、今日の舞台を観て、本物を観たくなりました。
坂口:それは嬉しいことです。私たちにとって、マンガやSFを愛好する皆さん、若い皆さんに能楽堂へ足を運んでもらえるきっかけになれば、それ以上の喜びはありません。
山崎:(観世三郎太さんに)21歳で能楽師、そういう方にとってこの「攻殻機動隊」で演じるとは、どんな感じですか?
観世三郎太:8月に《攻殻機動隊》を拝見して、どうしても自分にも参加させてほしいと坂口貴信先生にお願いして、今回共演が叶いました。私世代の友人たちはほとんど能は見に行きません(笑)。今日は友人も観賞してくれていますが、この世界的に有名なアニメーションという設定で、多くの若者が足を運ぶことになる、そのことに驚き、未来を観る思いがします。
山崎:伝統芸能とバーチャル、抵抗とかありましたか?
坂口:最初は、古典的な面や鬘 (かずら)がないことに違和感をもちました。
奥監督が粘り強くすりあわせて下さった御陰で、素子の面はオリジナルにも関らず「能の持つ魅力や美がでている」と感じましたし、面装束、髪などもオシャレだなと感じるようになりました。従来の能は「源氏物語」「平家物語」など古典文学がもとですが、現代においてはマンガも立派な文学。世界中のあらゆる年代で広く読まれているという点では、そちらを入口に能の世界に近づいて頂けることに期待が膨らんでいます。
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今回鼓方として参加している、人間国宝・大鼓方亀井忠雄を父にもつ亀井広忠氏が、VR能《攻殻機動隊》の意味について語っている。
「あまり知らなかった《攻殻》について、その物語を細かく知るにつけ、これは能の面白さを世界に訴えかける良い題材だな、と納得しました。中でも、素子さんが他と融合する場面はまさに《井筒》の世界だなと感じています。VR能はそれをよく表現できる手法なのではないかとその面白さを感じました。」
【観賞後に感じたこと】
不思議な体験をした。最初は目の前で起きていることに脳がついていけず、ひとたび瞬きをしたら、大切な瞬間を見逃しそうで目を閉じることができない。観客の皆さんも同様のようで、会場全体のぴーんと張りつめた空気感に改めて驚く。それにしても、謡は美しかった。
意匠を含めて世界観の隔絶した物語においても「能は能でありつづける」凄さを突きつけられた気がした。以前坂口貴信師がインタビューでお話し下さった「本物だから挑戦できるんです」の言葉を思い出した。
90分の電脳能舞台も、後半になるとようやく、何が起きているか分るようになる。脳が学習するのだということを、この短い時の中で実感する。人間というのは実に環境に順応しやすいのだということがよく分かる。
脳がフル回転している間は、心は置き去りだ。「人間が存在する」実感と感性は同期しないのだろうか、そんなことを脳の片隅で考えながら、余裕ができてくると深呼吸できるようになる。そうすると、主人公の面の表情(陰影)やバトーの声が心地よく気持ちの中に入ってくるようになる。
それにしても凄い時代が到来したものである。人間のイメージ化の謎がこれで解けて行く様な気がする。電脳の力を借りて、私たちはこれからは感性を磨くことができるようになるのかもしれない。(文責/岩田理栄子)
*「謡本」仕様のプログラムが実にクールでした!
坂口貴信「三人の会」チケット発売情報 12/11 発売開始!
能 「隅田川」シテ方 谷本健吾 / 大鼓 亀井忠雄
一調 「勧進帳」 川口昇平
仕舞 「西行桜」 観世清和 他
能 「融」思立之出 十三段の舞 シテ方 坂口貴信/ 大鼓 亀井広忠
*事前講座/令和3年2月26日(金)午後7時〜(受付:オフィス能プロ)
チケット申し込み→観世ネット www.kanze.net
◆銀座情報 観世清和×コシノジュンコ in観世能楽堂
NOH+FASHON—継承される伝統と現代の融合—
コシノジュンコによる「紅葉狩」装束
第一部はコシノジュンコによる琳派誕生400年を記念する意匠を纏った観世流能楽師による「風神雷神」の舞。その中でファッションショー、黒地に金銀をあしらったのモダンなアートをあしらった衣装がランウエイを歩く。モデルは黒い足袋をはき、実に滑らかに檜舞台をすべるようにすすむ。クライマックスでは観世ご宗家嫡男・三郎太がコシノジュンコによるオリジナルデザインの白装束で舞を披露する。
第二部は、観世ご宗家・清和師の能「紅葉狩 鬼揃」。衣装はコシノジュンコのデザインで金地に墨を走らせた様な柄が見える。侍女(実は鬼)たちは、モダンデザインと対照的にあでやかな伝統的な装束。居並ぶ伝統柄は圧巻である。しかしそれでもモダンの潔いデザインは負けていない。
本企画のご縁は、2015年に京都で開かれた、琳派誕生400年を記念する展覧会ショーでコシノジュンコが観世流に協力を要請したことだと云う。その後、パリの市庁舎でのコラボが実現している。
今回の能装束のデザインについてコシノジュンコ氏は「基本は変えずに、素材に皮を使うなどデティールを変えた」という。古典柄と並べてもその格の高さ、斬新さに遜色のないことに驚かされた。
(レポート・岩田理栄子)
画像:NHKデジタルニュースより
◆編集後記(editor profile)
「豊穣な時間」を銀座BOXがもたらしてくれたという言葉を頂戴して、改めて最高の褒め言葉に感慨ひとしおです。
その言葉から、思い出すのは「開物成務」(かいぶつせいむ)。「易経」の言葉です。物を開き、務めを成す。つまり「ものを開発し、すべての仕事を成し遂げさせる」の意味。
思想家の安岡正篤氏がその真意を分かりやすく解いています。 「放置しておけば宿命的になってしまう問題を、豁然として新生命を開かせる」ことだという。
環境、状況、事柄ー自分の周りにある「物」を開いて、すなわち開発し、あるいは変革し、あるいは打破して、自分のなすべき務めをはたしていくこと。
「銀座 BOX 」は、そんな尊い務めに目覚めさせてくれる企画を形にしました。老舗応援の思いを込めて、12月の募集が始まりました。どうぞご自分の周りの方にシェアいただけましたら幸いです。
本日も最後までお読みくださりありがとうございます。
責任編集:【銀座花伝】プロジェクト 岩田理栄子 銀座BOXチーム:三枝要子 中野文子 真下美津子
〈editorprofile〉 岩田理栄子:【銀座花伝】プロジェクト・プロデューサー 銀座お散歩マイスター・マーケターコーチ
東京銀座TRA3株式会社代表取締役
著書:「銀座が先生」芸術新聞社刊
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