妊活と漢方
不妊治療はタイミング、人工授精、体外受精、顕微授精があります。タイミングを取ることで妊娠される方もいらっしゃれば、段階を得て顕微授精、直接顕微授精から始められる方と様々です。
病院では様々な検査をし、疾病があり妊娠の妨げになっていればそのための治療し、血液検査からホルモンの値を確認し、必要なホルモンを補充したりとあらゆる原因を見つけ、治療によりそのリスクを軽減します。
そんな中、何度も採卵や移植を繰り返したり、病院の治療をしていてもなかなか授からない、卵の質が良くないため移植できない等、悩みを抱えている方はとても多くいらっしゃいます。
他に何かできることはないかと漢方のご相談をされる方のお悩みの多くは、
・卵子の質が良くない
・内膜が薄い
・不育症で流産しやすい
・着床しても卵が育たない
・生理が来ない
などです。
それ以外でも
・PCOS
・卵巣嚢腫
・子宮内膜症
・子宮筋腫
などの病状や疾病があるのでなかなか授かることができないとのことで来店されるケースもあります。
ホルモン、栄養や酸素を運ぶ血液は、血液の量や血圧によって、身体の隅々まで送り届けられ、卵巣や子宮まで届くと、内膜や卵子を形成します。
ホルモンを受け取るレセプターや血液を受け取る側の細胞の状態も関係しますが、妊活には血液の質が大きく関わるのは想像できます。
血液の質が良く、それを体の隅々まで届けられればければ、質の良い卵子が形成される可能性は高くなります。
またその後も血流の滞りがなく着床後の受精卵に栄養が届けば卵も育ちます。
その反面、冷えやストレスのため、血流が悪くなり、卵巣まで十分に血液が届かない、内膜を厚くすることができるほどの余分な血液が子宮に届かない、栄養や老廃物が多く血液の質が悪いため、補充しているホルモンが作用しない、そのため卵子の質が悪かったり、空胞になってしまったりということが起こってしまうと考えられます。
もちろん、原因はそれだけではないありませんが、血流をよくしたり、必要な栄養素や酸素を十分に含む血液は妊活にはとても重要であることは確かです。
これらの様々なケースを中医学的な方法で体質を確認すると、血虚や瘀血等、「血」に関与する症状が多くみてとれます。
「血虚」や「瘀血」を改善するために、中医学では「補血」や「活血」という方法でそれぞれにアプローチします。
また、それぞれの状況にさらに複雑な状況が絡んでいたり、原因が、別のところから派生している場合があるので、簡単でない場合もあります。
胃腸が弱いため、ミネラルや栄養をうまく吸収できない、ストレスが多いため、「気」の流れが悪くなり滞っているために、「血虚」や「瘀血」を生じてしまう等、原因が別にあるケースも多くみられます。
また、実際に疾患もなく、検査結果で何も問題がないような方でも中医学的な身体の診方によって体質を確認すると、なんらかの症候がみられ、中医学的に見つけ出した体質から不妊との関係性が見えることがあります。
漢方を飲んでみたいけど、迷われている方はぜひ一度ご相談くださいね。