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円卓の騎士のチャームポイント ガウェイン編

今回はガウェインのチャームポイントを。
ちなみに私の推しです✨✨




ひとつめ。

アーサー王への忠誠No.1✨✨

王に忠を尽くすことではガウェイン卿の右に出るものはいません。
命を賭してアーサー王を守り……守り……というより、尻拭いをしています。

うぅぅ、偽れない。
守るというより尻拭いです。
いや命を守ってることに間違いはないんですが。

アーサー王が軽率に命を危険にさらしたときに!
庇って飛び出してくるのがガウェイン卿!!

さながらお母さん!
お母さんさながら!

アーサー王があきらかにめちゃくちゃあやしい冒険に挑もうとしたとき、
「王にはふさわしくないので、私が受けます!」

アーサー王が軽率にひとりぼっちになって、めちゃくちゃ不利な冒険を言い渡され。冒険クリアには、とびきり素敵な騎士を化け物みたいな女性の婿に差し出さなければならない……
「私がその婿になります!」

こんな感じです。
ガウェイン。
受難に自分から突っ込んでいくのです。




うぅぅ、聖人か?!




ガウェイン卿のアーサー王への忠義。
見事なり。



その2

庇護するべき者への過激な愛情

ガウェイン卿の最大の魅力はここでしょう。

飼い犬に対して、愛馬に対して、部下に対して。
すべてにおいて愛情深いのです。

そして、物語という表現媒体はドラマチックを好むものなので。

だいたい愛情を注いでるものが攫われたり、傷つけられたり、死んだりしたときの。

ガウェイン卿の特大の怒りによって。
愛情が表現されます。


怒りの過激さ=愛情の深さ

そうやって表現される愛情は、見ているこちらをはらはらさせますし、ガウェイン卿本人もめちゃくちゃしんどいと思うのですが。

物語ってそういう表現形式だから……
許せ、ガウェイン……

最大の怒りは。ガウェインの弟たちが、親友ランスロットに殺されたときに現れます。



ガウェインは凄まじく怒り狂い、
なんと、
忠義を尽くしていたはずのアーサー王が、

「ランスロット、そろそろ許してあげよ…?」

と言ってきたときも、頑として許そうとはしませんでした。


心の中では、許してるんですよ。


でも表面上は怒り狂ってました。

この、円卓の騎士ガウェインとランスロットの関係は、アーサー王物語の白眉。


ややこしい絡み合いをほどいていくと、ただただガウェインは弟も王もランスロットも全員愛してるだけなので……


ガウェインの怒りようは、見ていると臓腑が引きちぎられるように痛みますが。


そこがアーサー王物語の醍醐味。


もし!もし!
まだ味わったことない!という方は!!


是非、アーサー王物語を御賞味ください!!!


その3
円卓のアイドル✨✨

正直もう、チャームポイントその2までで終わってもいい感じの胃もたれ具合のガウェイン卿なんですが。

その1とその2を補強する意味もあって。
その3を。


ガウェイン卿、まず血筋がいいんですね。
中世ヨーロッパでは大事なことです。

父はロト王。アーサー王に叛旗を翻した人です。
ガウェインはアーサー王の味方だったんですけどね(パパかわいそう……)

母はモルゴース。アーサー王の姉です。

つまりアーサー王の甥。

王族✨✨

というわけで王子様なガウェインはどこに行っても人気です。

加えて、ガウェイン自身がはちゃめちゃに礼節をわきまえていて、礼儀正しくきちんと振る舞い、心のこもった対応をし、ときに冗談も飛ばし……とアイドルムーヴをするので。


皆、めちゃくちゃ



キャーーー!!
ガウェイン卿ーーー✨✨



な感じです。


一番それが現れてるのは『サー・ガウェインと緑の騎士』ですが。


円卓の騎士パーシヴァルも、初対面のガウェインが丁寧に話しかけてくれ、途中でガウェイン卿と判明したら、もうノリノリで仲良くしてました。


あと、見知らぬところにいって、騎士たちと敵対しても、貴婦人たちがしゃしゃり出てきて「ガウェイン卿を許して差し上げて!」と庇ってきたり。


ガウェイン卿はモテモテで。
かつファンサービスもきちんとします。

どんどん状況がアイドル状態に酷似していきますね。


このあたり、同じくモテモテで。
ほとんどファンサービスしないランスロット卿。
二人を比較すると面白いです。


ランスロット卿は、王妃様至上主義。
王妃様の願いはなんでも叶えるけど。
他の人には、騎士として真面目に対応するだけ。
ファンサの意識は大変薄いといえます。


……というわけで、ガウェイン卿のチャームポイント。


1.アーサー王への忠節
2.過激な愛情
3.アイドル


でした。


中世ヨーロッパの騎士、というとなんとなくふんわりロマンティックなイメージがありますが。


ガウェイン卿はそのイメージに沿うところの大きい騎士。


中世ヨーロッパの騎士を知る手始めに、
ガウェイン卿はいかがでしょうか?


一人の王に忠誠を尽くすガウェイン卿を見ていると、身も心もここまで一つのものに賭けられるものなのだな……と感動します。

ガウェインにとって大切なアーサー王の存在。
あなたにとってのアーサー王のような存在はなんでしょうか。


生きる指針となる大切なものを見つけ。
大切なもののために一生をまっとうできたガウェインは、きっととても幸せだったことでしょう。

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吟遊詩人 妙遊
吟遊詩人は皆様の心で成り立っております。今ちょうどお金がない方はスキ🩷を置いてくださるので十分嬉しいです。そしてお金のあるおしのびの円卓の騎士様、通りすがりの王族のお方、ちょっと地上に遊びにきた神々の皆様!気前良くチップをいただければ幸いです!!