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◯円卓ティーブレイク◯第一卓 ランスロットの恋愛観

円卓ティーブレイクは茶飲み話にほんのちょっぴり円卓の話をしようという試みです。長いとアレなので、1000文字くらいにしてみます。

円卓というのはラウンドテーブル、中世ヨーロッパのアーサー王伝説に出てくる、アーサー王の元にすごい騎士がいっぱい集う(小並感)テーブルのことです。

アーサー王といえば石から剣を抜いた選ばれし者が王となる、その剣の名は……エクスカリバー!!で有名なお方ですね。剣を抜いて王になった人です。そしてアーサー王よりエクスカリバーの方が有名かもしれません。ごめんねアーサー王(なんとなくあやまる)。

さて今日は円卓の割り方のお話をしてみましょうか。

円卓

空手の瓦割りのようにリアルにテーブルを真っ二つにするわけじゃありません。まあ円卓の騎士ランスロット卿とか素手でテーブル割れそうですけど(鉄格子曲げたり、竜を素手で倒してたり、ランスロット卿は力つよつよなのです)。

一般的には、アーサー王妃グウィネヴィアとランスロットが不倫の恋愛をしたため円卓が割れた、と雑に説明されます。

ちょっと待っていただきたい。
雑ですね。その説明。

まずアーサー王本人は、いったんはプリプリ怒っておりましたが。
ランスロット卿は「王様を傷つけるつもりは一切ありません!」とばかりに、味方の騎士がアーサー王を殺せるシーンになったときに止めたんですよ。アーサー王との戦争真っ最中のときに!!
王様、メロッとなって、ランスロット許してるんですよね。

そう、ランスロット卿、アーサー王もアーサー王妃もどっちも大好きなんですよ。アーサー王妃が好きだからと言って、アーサー王が嫌いとかないが?!な人なんですよね。どっちも大好きなんです。

いやむしろグウィネヴィアがアーサー王の妃「だからこそ」好きなんじゃないだろうか、ということすら考えられます。高貴なる貴婦人を愛する宮廷風恋愛が流行った時期ですからね。この世で最も権勢高きとアーサー王の妃を愛するという誇りの感覚✨もあったかもしれない……と思えます。

実はこの感覚、夏目漱石の『薤露行』という作品が書いてるんですね。
王妃が冠を捨てたがったのに、よりによってランスロットが冠を拾って王妃に冠を返してくるエピソードがあるので……うわ、王妃様かわいそ……と思ってしまいます。
「王妃」だから愛してるのであって、「グウィネヴィア」を愛してるわけではないんじゃないか、と受け取れるシーンです。

まあ、元ネタの15世紀イギリスのマロリーの作品の方では、アーサー王が死んだ後、王妃様が一人になっても、ランスロットはなお一緒にいて欲しがっているので。ふむ……こちらのほうが愛が深いかもしれませんね。

夏目漱石先生の方だと、王妃様じゃなくて「アーサー王を愛してるからアーサー王のものが欲しいな……」みたいな、なんか、そんな感じで。え、ちょ、王妃様その人を愛してさしあげて??ランスロット??という気持ちになります。

あ、1000文字過ぎました。話それたままぶっちぎってしまって、失礼をばいたしました。

今日のティーブレイクはここまでといたしましょう。では。また一緒にお茶をいただく機会がございますように。

吟遊詩人 妙遊

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