猫探偵 ミケネコ _6ヶ月のクロ_③
③続き
捜索2日目
今回は失踪場所付近から半径150㍍圏内を夜中捜索していく。
飼い主さんは初日あった時と比べて顔色がいい、励ましたかいもあってか少し落ち着いて、僕のことも信頼してくれているようだ。
数日の間に情報は入ったが近くに縄張りをもつ他の黒猫ちゃんだった、しかしたとえ違う猫の情報も全くの無駄ではない。
何度も同じエリアで情報がきたのでおそらくそこには目当ての猫ちゃんはいない。
縄張りを外れている猫や、外に出たことない猫が1番避けるのが地域の先輩猫だからだ。つまり情報の猫ちゃんの付近は情報の範囲から外して考えてみる事ができる。
付近で野良猫がたむろしているような餌場などにはまずいない。人間に例えると小学生がヤンキーのたむろしてるコンビニに行きにくいようなもの。外は弱肉強食だからだ。
そうして範囲をさらに絞っていく。今日も歩く、歩いて歩いて探す。必ずいるはずだ、もしもうどこかで力尽きていたとしたら死体でとっくに見つかっている。動かない遺体なんてすぐに見つかる。
「見つからないということはどこかで必死に生きて隠れているはず!」
飼い主さんと自分に言い聞かせてひたすら夜中の住宅街を歩く。はたから見たら不審者だろう。
以前の浮気調査の住宅街で張り込んでた時に比べたらなんてことはない。
しかし見つからない。。
弱っているのもあり、どこか深くに潜って出てきてないのかもしれない。本来なら焦ることはないが今回は時間がない。
2日目も見つからず、飼い主さんに伝えると不安だろうにそれを見せずこちらの身体を気遣ってくれた、なんとかしたい。
あの時のいただいたお菓子。とても優しい味がしました。ありがとう。
また次回の日程を約束して不安な気持ちを抑えて帰路につく。
そして捜査が動いたのは次の日の朝だった。
今までとは違うエリアから目撃情報が入る。
飼い主さんに確認してもらうと可能性はあるが直接確認しないと難しいとのこと、だがその後すぐに雨が降ってしまい、現場に行ったが会うことはできなかった。
また明日伺う事にしてこの日は終わる。
そして次の日
④へ続く
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