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『THE KILLER/暗殺者』── 闇に生きた男の“最後の仕事”が始まる
韓国アクション映画の新たな傑作として注目を集める『THE KILLER/暗殺者』。
主演のチャン・ヒョクが演じるのは、引退した最強の暗殺者・ウィガン。すでに裏社会から足を洗い、悠々自適な生活を送っていた彼が、ある少女を救うために再び“殺しの本能”を呼び覚ます──。
果たしてウィガンは、かつての冷酷な暗殺者に戻るのか、それとも新たな生き方を貫くのか?
本作は、単なる復讐劇にとどまらない、スリルとドラマが詰まった極上のアクション映画となっている。
■ 「最強の暗殺者×女子高生」という意外な組み合わせ
ウィガンは、財テクで成功し、もう戦う必要のない人生を手に入れていた。
だが、妻の友人の娘・ユンジを数日間預かることになったことで、その平穏は一瞬で崩れる。
人身売買組織に狙われ、彼女が誘拐されたことで、ウィガンの封印していた暗殺者としての本能が覚醒する。
この設定が面白い。
いわゆる「少女を守る最強の男」という構図だが、ウィガン自身は最初、ユンジに対して特別な感情を持っているわけではない。
むしろ、面倒ごとは避けたいという態度を取る。
しかし、目の前で少女が傷つけられることを許せないという“正義”とは異なる彼なりの価値観が、物語を動かしていく。
■ 一線を超えたリアルなアクションシーン
この映画の最大の魅力は、言うまでもなくアクションシーンだ。
韓国映画ならではの生々しい肉弾戦と、洗練されたカメラワークが見事に融合している。
ウィガンはただの暗殺者ではない。
彼は徹底的に“合理的”な戦闘スタイルを持ち、必要以上の動きをしない。
だからこそ、彼の戦いは静かで、そして圧倒的に恐ろしい。
まるで冷徹な機械のように、的確に相手を制圧していく。
特に、
格闘戦のシーンは流れるような動き
銃撃戦は一撃必殺のリアリズム重視
ナイフを使った接近戦は残酷かつスタイリッシュ
というように、それぞれの戦闘シーンが細かく作り込まれている。
まさに「本物の暗殺者の戦い」を見せてくれる演出で、アクション映画ファンなら鳥肌モノの迫力だ。
■ ユンジとの関係──ウィガンに芽生える“変化”
映画が進むにつれて、ウィガンは自分でも気づかぬうちにユンジを守ることに“本気”になっていく。
最初は“預かったから仕方なく”だったのが、
いつしか“この少女を絶対に守る”という決意へと変わっていく。
ここで大きな疑問が生まれる。
なぜウィガンはユンジをここまで守ろうとするのか?
それは彼自身が過去に犯してきた“罪”への償いのようにも見えるし、
純粋に「無力な者を見捨てない」という人間らしい感情が目覚めたとも言える。
冷酷無比だった暗殺者が、ある少女をきっかけに変わっていく──
このドラマ部分が、映画に深みを与えている。
■ クライマックスの戦い──地獄の果てまで追う男
終盤、ウィガンはユンジを救うために、組織の本拠地へと乗り込む。
ここで繰り広げられる戦闘は、まさに“地獄”。
次々と襲いかかる敵、銃撃の応酬、ナイフを振るう殺し屋──
すべてを圧倒的な戦闘力でねじ伏せるウィガンは、もはや「悪魔の化身」にも見える。
この戦闘シーンの緊迫感は、息をするのも忘れるほどの迫力だ。
そして、最後の戦いの後、ウィガンが見せる表情には、言葉にならない“何か”が宿っている。
このラストカットが、映画全体をさらに印象的なものにしている。
■ まとめ:アクション映画の新たな傑作
『THE KILLER/暗殺者』は、
極限のリアルアクション
少女を救う男の変化
暗殺者の心理を深掘りしたストーリー
と、すべてが見事に融合した、文句なしのアクション映画だ。
チャン・ヒョクの演技も圧巻で、彼が演じるウィガンの冷徹さと、わずかに見せる人間らしさのコントラストが絶妙だった。
ハードボイルドなアクションが好きな人には、絶対に見逃せない一本だ。
韓国アクション映画の新たな傑作として、この映画はこれから語り継がれることだろう。
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