一人ぼっちの時に会いたい人に会う方法
「なぁ、ちょちょちゃんって料理って作れるん?」
婚活している女性ならおそらく100%聞かれる質問やと思う。
私ももれなく10回以上聞かれてきたし、その後に続く
「得意料理は?」
の下りには、このテンプレの会話してて楽しいんかなぁと思いながらも
「餃子!!!」
っと食い気味に言って、「豚バラとロースの割合は7対3!!!少し粗目に挽いてな、隠し味にはお味噌いれるんがポイントやねん!」
毎回この女は肉から挽くのかちょっと引かれていたと思う。
得意料理ってたくさんの想いが詰まっている。
家族全員でお祝いの時に食べるものだったり、だれかの大好物だったり、得意料理の後ろにはいつだって誰かの笑顔がある。
でも笑顔のためにたくさんたくさん失敗をしてことちゃんとわかってる?笑
私は餃子を黒焦げにしたこともあるし、餡がカチカチになって皮と分離して「なんか今日の餃子イマイチやなぁ」っていわれて一所懸命作ったのに!!!と泣きそうになったこともある。
そうした失敗を次に生かす努力を積み重ねた結果が「得意料理」なんやと思う。
「得意料理」を作るときは私はいつだって側にいない大切な人の声や匂いが側に漂う。
わたしの得意料理の一つにママが作ってくれるお菓子で一番好きだったシフォンケーキがある。
油と水を混ぜ方だったり、卵白の泡立て方ひとつ ちょっとしたコツが、キレイに膨らむかどうかを決めるそんなケーキだ。
いつもふわふわしているママだったけど、このケーキを作る時だけはむちゃむちゃスパルタなママやった。
「もっと卵白はピン!と泡立てなあかん」
「混ぜる時は素早く!!ボールごとこう!!!」
教えてもらってるときは、こんなんぜーったい一人でできひんって思っていた。
でもママが天国へ旅立った後に、ママの味を思い出して近くに感じたくて大きな大きなシフォンケーキを焼いた。
そうするとママの声が聞こえてくるのだ。
「次はこうするんやで」「ここ忘れんとてな、大事な所やから」
一緒にキッチンに立って、いつもみたいに二人で作っていた。
シフォンケーキを焼けばママに会えるってわかると少しだけ寂しくなくなった。
何回も何回も一生懸命作っているけどママの味には到底及ばへん笑
でも全部なんかできなくてもいいねん。ちょっとだけでいい。
一人で繰り返しした時に「ああだったかなぁ」「こんな風だっけなぁ」って思い出す時にその人の気配や匂いが必ず側で寄り添ってくれる。
また会える人なら、その時の出来ひんかったことをお話みて欲しい。
「そこはな、こうするんやで、また間違えたん?しゃーないなぁ」っていってまた教えてくれる。人って意外と優しいねんで。
教えてもらったことえなぞるように繰り返すことは会いたかった人に会えるそんな魔法やと思う。
やから私は今日も大切な人の気配やそのときの匂いが感じながら今日もキッチンに立っている。
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