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7インチ盤専門店雑記690「良い鳴りのおバカ盤」

ジョーディGeordieはご存知でしょうか。New Castle Upon Tyneという英国北部のいわゆるニュー・カッスル出身のバンドです。100万都市と言いますが、本当は30万人程度の人口で、周辺都市を含めると100万人規模の人口を誇る都市圏を形成するというヤツです。工業都市です。出身者ではアニマルズが有名で、ジョーディも「朝日のあたる家」をカヴァーしていたりします。

他にもスティングやブライアン・フェリーなんかもここらの出身です。まあアメリカのデトロイトと同じ雰囲気の工業都市と考えればわかり易いのですが、おバカなことが許されるというか、ウケるんでしょうね。

まあ、このフェイス・ペインティングを見て知的だとかいう方はいらっしゃらないと思いますが、むしろおバカなテイストを前面に出して、思い切りはじけていた連中です。

ヘッダー写真および上記フェイス・ペインティングの盤は、大ヒット曲「君にすべてを All Because Of You」ですが、まあ騒々しいというかウルサイ曲です。大好きなんですけどね。一応推しというやつですか、予備もいっぱい持って売り込んでおります。おススメとかきかれて「これ、どう?」という風にかけると、だいたい笑われます。落ち着けという感じになりますかね。…ノリがよ過ぎですね。…サイコーです。80年代半ばに、日本のハウンドドッグなるバンドがカヴァーしておりましたが、カッコつけてやるもんじゃありませんって。どれだけおバカになれるかを試されているようなものなんですから。

AC/DCのボン・スコットが急死したときに、ジョーディのヴォーカル、ブライアン・ジョンソンを後釜として加入させましたから、ご存知の方も多いことでしょう。あのウルサイ声の人です。そしてAC/DCより数倍ノリがいいと思っていただければね。

70年代前半、ドイツでも結構人気だったそうですが、同じ名前の都市があるオーストラリアでは、定例的にライヴをやっていたということで、安定的な人気があるんだとか。ニュー・サウス・ウェールズ州ニュー・カッスルという都市がありますね。AC/DCとも繋がりますかね。ボン・スコットがブライアン・ジョンソンのヴォーカルを好んでいたことからお声がかかったということなんですけどね。まあその、オーストラリアのニュー・カッスルでは↑ この盤のB面「Geordie's Lost His Liggie」という曲がラジオから頻繁に流れるというローカル人気ぶりなんだとか。…何がいいんですかね。特別どうこう言うべき曲でもないんですけど、まあ下ネタですかね。

何だかんだ言って、大好きな連中です。ブライアン・ジョンソンだけAC/DCで売れてしまいましたが活動を続けますし、一時はパワー・ハウスと名乗っていたりしまして、実は現在も活動中なんだとか。かなり元気が出る音楽ですし、楽しそうにやっているから、もうそれだけでOKなんです。

そして、レコードの整理をしていたら「君にすべてを」がザクザク出てきまして、このうちの一枚が、スリーヴはヘンに白とびしておりますが、盤の状態は大変よく、そして猛烈に良い鳴りを聴かせます。オーディオ趣味も多彩ということで、「良い音で鳴るでしょう…」とこれをお聴かせしたら、「いいけど、ウルサイ」とか言われそうですかね。いや、ほんと、むちゃくちゃウルサイですよ、この盤で鳴らすと。ここまでウルサイ音が出るものなんですね、アナログって凄いな。…何なんですかねぇ。


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