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FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 080:ジョー・ウォルシュ特集

さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-
第80回(2023年4月7日(金)20時~
(再放送:4月9日(日)19時~)

清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。
全曲アナログ・レコードでお届けします。可能な限り7インチ盤で、しかもフルレングスでかけます。
サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。

今週はジェームス・ギャング~イーグルスのギタリスト、愛されキャラのジョー・ウォルシュ特集です。

1曲目
「Funk #49」James Gang (1970)

状態のいいベスト盤でお届けしました

とにかく、むちゃくちゃ握力が強い人なのかなと思いますが、スムーズに弾くというよりは、力強く弾く人です。リフのフレーズが実に輪郭クッキリといった印象です。かなりタイプが違いますが、彼が敬愛するギタリストとして挙げるのがデュアン・オールマンなんだそうです。レス・ポール使いですから、共通点もあるにはあります。レス・ポールのついでに小ネタを一つ、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジの「ナンバー・ワン」と称される有名なレス・ポール・スタンダードはジョー・ウォルシュから買い取ったものなんだそうです。

2曲目
「Rocky Mountain Way」Joe Walsh (1973)

ジェイムス・ギャングはアルバム3枚で脱退し、自己のバンド、バーンストームを立ち上げます。ジョー・ウォルシュのバンドといっても問題ないのですが、これの2作目、1973年の「ザ・スモーカー・ユー・ドリンク、ザ・プレイヤー・ユー・ゲット」から、レス・ポールのよさがよく分かる曲がヒットします。このアルバムは、アルバム・チャートでは6位までいきます。ビルボードで23位まで行ったヒット曲をご紹介しました。

3曲目
「Bad Habits」Michael Stanley (1973)

日本ではあまり知名度が高くないカントリー系のアーティスト、マイケル・スタンレーをご紹介しました。ジョー・ウォルシュと大変仲がいい人でして、マイケル・スタンレーのファーストとセカンドはジョー・ウォルシュのみならず、彼のバンド、バーンストーム全員でバックアップして作られます。1973年リリースこの2枚、アメリカン・ロックがお好きな方の間では有名なコレクターズ・アイテムになっております。アルバムは錚々たるメンツで作ってしまいましたから、ツアーに出れません。ツアーに出ないと、アメリカでは売れないんです。アルバム・チャートで200位程度にとどまってしまいます。そこで3枚目からは自分のバンドとなりますが、コンポーザーとしても人気があり、その後長いこと続くバンドになります。ギターはもちろんジョー・ウォルシュです。

4曲目
「Life In The Fast Lane」Eagles (1976)

5曲目
「In The City」Eagles (1979)

イーグルス加入時のいろいろをご紹介しながら、イーグルスの楽曲からはこの2曲をご紹介しました。ジョー・ウォルシュ色が濃いものです。

6曲目
「Down On The Farm」Joe Walsh (1981)

1980年、イーグルスは一旦解散状態になります。続けて1981年の「ゼア・ゴーズ・ザ・ネイバーフッド」のご紹介に行くわけですが、今月3月3日にデヴィッド・リンドレーが亡くなりまして、まあジョー・ウォルシュという人物はミュージシャン誰とでも仲がいいような人なので、一曲デヴィッド・リンドレーのヴァイオリンをフィーチャーした曲をご紹介しました。

7曲目
「I Can Play That Rock & Roll」Joe Walsh (1983)

1983年には「ユー・ボウト・イット、ユー・ネイム・イット」という空母の上で消防士とサボっているようなジャケットのアルバムを作ります。先ほどの「ゼア・ゴーズザ・ネイバーフッド」はゴミの山の上で戦車に乗っている写真だったりするのですが、この辺は彼なりの皮肉を込めたメッセージなのでしょうか。

高山は1981年5月18日に日本武道館でジョー・ウォルシュのソロ・コンサートを観ております。アリーナのど真ん中6列目あたり、最高のお席だったわけですが、ジョー・ウォルシュが出てきたらいきなり酒臭くてもうビックリしました。支えられるようにして出てきて、ステージの真中あたりにあるソファーに腰かけて、まずウイスキーのボトルをあけて、ストレートでいっぱいひっかけてから始まるという、文字通りのアル中ぶりで「大丈夫かいな」と思いましたけど、フラフラだったのが、1杯飲んでギターを持たせたらシャキッとなりましてね。フツーに始めるんですから呆れました。しかも全くミスタッチとかないんです。滅茶苦茶上手い人なんです。一曲一曲ギターを取り換えるんですけど、あれ、ネックの太さとか違うでしょうからやり難いだろうにと思いましたけどね。

8曲目
「Rosewood Bitter」Joe Walsh (1985)

これは今日3曲目でご紹介したマイケル・スタンレーのファースト・アルバムに収録されている彼の代表曲のカヴァーです。ちなみにマイケル・スタンレー・バンドのファースト・アルバムのタイトルが「ユー・ブレイク・イット、ユー・ボウト・イット」と言いまして、「壊したんだから買えよな」的な意味です。そしてジョー・ウォルシュのアルバムが「ユー・ボウト・イット、ユー・ネイム・イット」という「買ったんなら名前つけな」みたいな意味で、まあ繋がっているわけで、言葉遊びになっているわけですね。

9曲目
「The Radio Song」Joe Walsh (1987)

1987年にリリースされたアルバム「ガット・エニー・ガム」ですが、アルバムは商業的にコケてしまいます。しかしシングルはメインストリーム・チャートで8位まで行くヒットになります。ラジオ・ヒットと言われますが、ヴィデオでは懐かしのウルフマン・ジャックなんかが出てきて、懐かしのラジオ・デイズを歌っております。35年後の今、こうしてラジオでかかるというのはいかがなものでしょう。

10曲目
「You Might Need Somebody」Joe Walsh (1992)

11曲目
「Analog Man」Joe Walsh (2012)

彼は1947年11月20日生まれの75歳、いまだにあちこちで見かける現役感のある人ですが、この後は、リンゴ・スターのオール・スター・バンドに参加したり、イーグルスの再結成に加わったり、楽しくやっています。1991年「オーディナリー・アヴェレージ・ガイ」からはフリートウッド・マック人脈のターリー・リチャーズの不発に終わった名曲「ユー・マイト・ニード・サムバディ」のカヴァー、そして、2012年の20年ぶりのソロ・アルバムとなった「アナログ・マン」からはタイトル・チューンをご紹介しました。

12曲目
「Still The Good Old Days」Sheryl Crow (2016)

2016年にリリースされたシェリル・クロウのコラボ・アルバム「スレッズ」は、一曲一曲がいろいろなゲストとのコラボレーションなんですが、錚々たるラインナップです。キース・リチャーズやらジェームス・テイラーやらエリック・クラプトンやらボニー・レイット&メイヴィス・ステイプルズなどなど、その中でジョー・ウォルシュをフィーチャーした曲が実におススメなんです。こちらも年取った自分自身を楽しんでいるような、高齢社会の新たなモチベーションのような曲です。

次回はまたまたの追悼特集です。悲しいです。
番組へのご意見やお便りをください。
voice@fm840.jp


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