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"佐々木"に出会った、全ての人へ――「佐々木、イン、マイマイン」レビュー【ネタバレ無】

こんばんは、青井いんくです。
映画「佐々木、イン、マイマイン」を観てきました。

あらすじ
俳優を目指して上京した石井は、役者としても売れず、彼女とは別れ、ぱっとしない生活を送っていた。そんなある日、石井はバイト先で、高校時代の同級生・多田と再会する。佐々木が同窓会に来ていたことを知らされた石井は、とんでもなくヤバい奴・佐々木との日々を思い出した。「佐々木コール」が始まれば、所かまわず全裸で踊り出す佐々木。冴えない石井の脳内に、再びあの頃の「佐々木コール」が蘇ってきた――。(パンフレット等を参考に作成)

「ノスタルジー」と言うには、もっと汗臭くて生温い

佐々木は、ダサい。
佐々木は、何もかも弱い。
佐々木は、どうしようもなくアホ。

でも、佐々木は、かっこいい。

それでも、佐々木は、かっこいい。

教室でも、女子がいても、先生に怒られても全裸で踊り狂う佐々木には笑ってしまうけれど、笑い疲れた後のような涙が出てくる存在。

私は残念ながら女子高生だったので、佐々木の家で寝転んで漫画を読んだりしたことは無いけれど、それでも「ああ、こういう同級生いたよな」と思える人、それが佐々木でした。

男性だったら、より共感できるというか、自分のなかの「佐々木」の存在を思い起こすきっかけになるのではないでしょうか。

パンフレット等を読むと分かるのですが、内山拓也監督と、佐々木役・細川岳さんの並々ならない情熱で生み出されている作品です。映画人生ではなく、人生そのものを賭けて撮った、そう言えるほどの熱量で生まれています。

映画館の席から立ち上がったとき、「凄いものを観てしまった」と思いました。

けれど、青春や情熱の押し売りではなくて、観客の心の、記憶の深いところへ水滴を垂らすような、優しい作品でもあると感じました。

「ノスタルジー」と言うにはもっと汗臭くて生温いあの空気、あの中にいた全ての人に刺さる作品だと思います。

映画情報

記事の最後に「佐々木コール」をします。映画を観る前は笑っちゃうコールですが、観た後には泣けてきます。

本当に、この映画を表す一番の手段が、「佐々木コール」だと思います。

「佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木!」

迷っている方は、是非”佐々木”に会いに行ってください。
一人でも多くの方が、”佐々木”と会えますように。青井いんくでした。

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青井いんく
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