「経済雑感」no.6.
Pass the torch !
バイデン大統領が次期大統領選挙の民主党候補を辞退された。客観的な情勢がもたらす帰結であり、枝葉末節な政治的談義や交渉の結果ではない。それらは、この際、どうでもよいではないか。バイデン大統領に拍手を送りたい。世界は、リーディングカントリーの新しい指導者を求めていると思う。「もしトラ」から「確トラ」と言われてきた米国の政治情勢であったが、劇的なターニングポイントを迎えたようだ。いずれにしても、米国民主主義にふさわしい激戦になることは、間違いない。フェアな選挙と熟議を尽くして、大統領が選ばれることに期待したい。
そこで、共和党大統領候補トランプ氏が、最近語ってきた経済政策の要諦について、過去の経済理論からすれば、どのようなコメントがなされるのかを明らかにしておきたい。歴史は不連続ではない。トランプ氏の経済政策は特に対外政策は際立った論点を提起している。それは、第二次世界大戦に至るブロック経済にまで遡ることのできる論点である。その証拠に、トランプ氏は、今日、我々は、第三次世界大戦の瀬戸際にあると言ってはばからない。「トランプノミクス」に隠されるエコノミクスは破滅の経済理論か繁栄の経済理論なのか、今後、レトリックに騙されることなく、この問題に取り組んでいきたい。
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