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ツンドク?読んどく ⑩
アマビヱと紫陽花と沢木耕太郎「旅のつばくろ」 2020/06/06
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おれ、アマビヱ
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な、なにをなさる!砂風呂?
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アマビエ鉄玉なのだから、当然の処遇・・・
とはいえ、おれ、アマビヱ 伝説の妖怪。
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アマビヱ は日本に伝わる妖怪。海中から光をかがやかせるなどの現象を起こし、豊作・疫病などに関する予言をしたとされる。
疫病よけに効くとされる妖怪「アマビエ」を我が家に迎えた。
最初はぬか床に時々入れようかと思ったけれど、その姿にぞっこん惚れたので、我が家のコレクションといっしょに飾ることにした。
季節は慌ただしく六月となり、紫陽花が見頃となる。
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つばくろが巣立ちする季節に沢木耕太郎『旅のつばくろ』を読みたくなった。新聞の書評で、四月に発売された彼の最新作のことを知り、すぐに図書館に予約すると、既に28番目。これでは借りられるのは早くても4ヶ月後となり、読みたいタイミングが大きくずれる。
それは嫌だなと、ネットで購入。JR東日本車内誌『トランヴェール』で今も連載中のエッセイ(2020/6時点)の初の単行本化。
著者初の国内旅エッセイ。あれはいつだったかと思い返すと、2016年の春、新緑の季節で、東京駅から高崎へと新幹線を利用したときだ。
車内誌『トランヴェール』で沢木耕太郎のエッセイ「縁、というもの」を読み、何より沢木耕太郎の旅エッセイが車内で読めることに驚き、やるじゃないの、JR東日本!と思ったものだ。
しかし私はそれ以来JR東日本の新幹線には乗ることもなく・・・今日に至る。
ときめきながらエッセイを読む。
あれあれ?沢木さんらしくないような気が・・・車内誌掲載エッセイだから、こんなふうに一気にまとめて読むものではないのか?彼が向き合ってきた人と時と土地とが気持ちよく綾なしながら紡がれた世界と真摯に向き合い、書き上げられた彼独自の文章世界が、どうも伝わってこないのだ。
それでも、と読み進める。
47ページ。
おお、やはり沢木耕太郎のエッセイの醍醐味が滲み始めたぞと、にやり、一気に読み進め、読み終えた。
エッセイの中の人物、場所、時代の空気が醸す長期熟成の酒にほろ酔い。
自分の生きてきた時間にも在った人物、場所、時代が、時を経て一冊の本を媒介にして私の心にシンクロする。
沢木耕太郎さん。やっぱり、いつまでも、あなたは素敵です。
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