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澤乃井 ままごと屋と玉堂美術館〜青梅市

梅雨入り前の五月下旬、青梅までバスハイク


自宅マンション前から貸し切りバスで青梅まで行き、青梅を満喫、再び自宅まで送り届けてもらうというありがたい大人のお出かけ。

楓橋を渡り、寒山寺に向かう途中の鐘撞堂
清々しい青もみじ


清流ガーデン 澤乃井園
11:00


楓橋から多摩川下流を暫し眺める
11:15


川辺から見る楓橋
風薫る青梅


三十分弱、新緑を愛で散策、そして「ままごと屋」でのランチ


築約百年の日本家屋
11:25


青もみじが迎えてくれます
さすがに平日だったからか開店一番の客はほとんどいないようです
山歩きや登山後に遅めのランチという客が多いのでしょうか?


ままごと屋は予約のみ
お客は私たち二十数名のみ


私と夫はなんと!二人だけの個室!
案内され、思わず息を吞む景色が目に飛び込んできました
陰翳礼讃いんえいらいさんの空間!


燦燦と太陽が差し込む部屋ではなく
日本家屋の持つ落ち着いた光の部屋から
スクリーンのように多摩川の流れと畔の木々が写されます


テキパキと心地よい接客で
料理とお酒が供されます


白磁の徳利と盃 黒漆器の片口 清々しい食卓


皐月~緑風の侯~華
豆乳おぼろ豆腐

酒は澤乃井  大吟醸  凰
ひやは澤乃井の仕込水
大豆の甘さ、コク、まろやかさが口にひろがります
酒は純米酒ではなくて本醸造の味


旬肴折箱詰
わぁ~っ☆瞳がキラキラしてましたね、きっと
ウツクシイ!


時計回りに
薄揚げと小松菜お浸し 蓬生麩と焼き豆腐田楽 鰻蒲焼 はじかみ生姜
玉子焼き 卯の花煮物 海老筍旨煮 枝豆
特に卯の花煮物が具沢山でお出汁と具の味わいがしっとり卯の花に滲みて絶品
こういう肴の中に鰻蒲焼というのは贅沢!ぐっと満足度が高まります


彩り野菜を豆乳マヨネーズで


契約農家の有機野菜だそうです
どの野菜も切り口がきりっと綺麗で、きりりと冷えています
こういうのをみずみずしい野菜というのでしょう
湯葉巻き胡瓜といい姫人参といい、野菜本来の味と食感を損ねない調理で、
ああ、野菜っておいしいと思わせる一皿
豆乳マヨネーズもいいですね


青梅豚と地茸のシウマイ
お肉料理は出ないかと思っていたから嬉しい一品
シウマイの皮を薄く切って纏わせてあります
陶器の一人用蒸し器もいいですねぇ


汲み上げ湯葉 いりこ酢


豆乳の中に汲み上げ湯葉が入れてあり、温まったらいりこ酢でいただきます
いりこ酢が気になっていたけど、いりこは何とも上品なお出汁となっていてちょうどいい甘酢です
汲み上げ湯葉をいただいたら残った豆乳にいりこ酢をまわし入れて、
おぼろ豆腐状になったらそれもいただきました


湯葉巻き寿し 止椀


初めていただきました 湯葉巻き寿しって
稲荷巻きとまた違う食感と味わい
湯葉の役者ぶりを堪能しました


豆腐ティラミス風
「えっ?これお豆腐なの?」
「そう、近頃のお豆腐の進化はすごいからね 豆腐クリームだってあるし」


澤乃井の仕込水と厳選された国産大豆を使い、毎日手作りされた豆腐、湯葉を使ったままごと屋の丁寧な料理に、想像以上の感動をいただいた。


その後、酒蔵見学


澤乃井ガーデンのあちこちに咲いていたテッセンクレマチス
青梅で見るテッセンクレマチスはまた格別



三十分の酒蔵見学の後、やはり利き酒をしておかねば!


二階きき酒処
澤乃井  芳醸三拾伍  純米大吟醸
私はやはり純米酒が好き
山に例えると富士山で余韻がいつまでも続くのが純米大吟醸
本醸造酒は槍ヶ岳、きりっと辛口だという説明に納得


平日だからかさほど混んではいない澤乃井ガーデン


多摩川のせせらぎを聞きながら、
ここでゆっくりお茶したかったな


渓谷遊歩道散策


キショウブでしょうか?
新緑にエナジーカラー!元気もらえますね


登山も山歩きもしませんでしたが
遊歩道を歩くだけでリフレッシュ!


あっ ここにもキショウブが咲いている


もう少し歩く
沢井駅から御岳駅まで歩く


気持ちよさそう!ラフティング!
しばし眺める
約30分間の散策
もっと歩きたかったな


御岳橋を渡り、多摩川の畔まで下りたら玉堂美術館


玉堂が愛してやまなかった御岳渓谷に建つ美術館
14:25


1944年から1957年に亡くなるまでの10余年を青梅市御岳で過ごしたのを記念して
建てられたのが玉堂美術館


 長男真一ドイツ留学記念
昭和61931年 58歳
虎のきりりと前を見据えた眼差し 歩く時の脚の爪、肉球の動きが見えてくるような描写


美術館は玉堂が絵を習い始めたころから晩年までに描きためた約90冊の写生帖を所蔵
玉堂15歳の写生


14歳で京都の望月玉泉門下生となった玉堂
鋭い眼光、身体を覆う羽毛の質感も見事に描写している15歳の少年
誰の目にも才能豊かな少年であることがわかったでしょう


水車新緑
昭和231948年 75歳
展示替えは年7回行われ季節に見合った作品を展示
6月23日まで「薫風展」開催
日常を生きる人や動物が多く展示されています


五月晴
昭和61931年 58歳

田植えの風景 苗を運ぶ舟 苗を担ぎ運ぶ人
菅笠すげがさをかぶり横一列に並んで田植えをする人々
湖に浮かぶ舟
まるで動画を観ているような空気感


田植
昭和121937年 64歳
手ぬぐいを姉さんかぶりにした女性二人
何を話しているのかしらと聞き耳を立てたくなります


茶摘
昭和271952年 79歳
写生帖を片手に、目に触れ心に感じる風物を鉛筆で写生して歩くうち、
村民と親しく挨拶を交わし、お茶をごちそうになる事も少なくなかった。

(キャプションより引用)


手と共に口もよく動く茶摘女の傍らに立って微苦笑を浮かべながら写しとったこの画は、生活感あふれるとともに温かい人間愛を感じられる作品である。
日常を切り取った何気ない瞬間であるが、新芽の部分に高価な金粉を施すあたりが洒脱しゃだつな玉堂らしい。

(キャプションより引用)
ぷっくりふくよかな頬、姉さんかぶりに割烹着
こういった姿の女性たちは今はもう見かけることもほとんどなくなりました
郷愁を誘う一枚です
やはりおしゃべりが気になって聞き耳を立てたくなります


多摩川を眼下にのぞむ本格的な枯山水庭園
作庭は吉田茂邸と庭園を手がけた吉田五十八と中島健


青もみじが午後の陽光に透けて、やわらかい緑色に輝きゆれています
多摩川を表現した無限がテーマの庭園だそうです


ぎりぎりで青もみじの翼花が見られました
14:52


首都高のラッシュを避けるために、予定通り午後三時に玉堂美術館を出発

ラッシュにも巻き込まれず午後五時着。

涼やかな薫風のころの奥多摩へのバスハイク、すべて順調に一日が終わる。



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