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連続短編小説集[int i]
【4:狼:日記】
11/24 金
俺と春さんが過去にあっている不可解な点から読み解こうと思う。
まず、俺の親は片親でいつも何か知らに制限があった状態だ。
その状態なのにどうやってあの人に出会ったのか。
解だけ言ってしまえば高校だった。
俺はそもそもの原因である父親と母親がずっとけんかをしている場面を見るのが不愉快極まりなかった。
母は年々脆弱化していった。
そこで俺は父と離れることを提案する。
母はそれをすんなり受け入れた。
そこに俺は驚愕した。
でもいやな気持から半れられると思えば気は楽だった。
そして引っ越しをした。
それは俺が高校生になる前の中学三年の春だった。
旧友と別れるのは惜しいが、新しいものに挑戦しているみたいでなんだか新鮮な気持ちになった。
困ったりもしなかった。
そして引っ越しをした先に、彼女がいた。
その時に仲良くなった。
——とある約束もした。
でも彼女は何も気が付いていない様子だ。
なんだかムカついた。
でも、安心もした。
あの姉に気が手もなかなかに気まずい。
でも、久々に出会ったらこの感情が芽生えてきた。
この感情は患者である姉には出してはいけないのに——
……姉の裏切り者め。
あ、休憩の時間にガチャ回さなきゃ。
しばらくこの感情の整理に時間がかかるようだ。
私は興奮していた。
あのいかにも厳しそうな先生の連絡先を手にすることができたのだから。
しかも「このことは内緒で」とか、いかにも意味深なことしてそうでそわそわするよー!
私はあのことを思い出した。
——私が三十までに結婚していなかったら永久の愛を誓う。
そんな約束——いや、誓いだった。
私は気が付いていた。
高校時代に私と彼は出会っていることを。
でも、いきなり聞くのは野暮っていうものだし、ある程度仲良くなってから聞こうかなと思っている。
だけど、私的にはすぐにでも聞きたい感情が沸いてくる。
私の齢が二七……。もうすぐ三十になる。
そしてあの感情が沸いてくる。
単純に言えば、また彼を好きな感情が上書きされた。
彼を好きになって、いったん冷めて、また好きになって。
そんなwhile文が脳内に繰り返される。
——でも、彼が冷めてしまう事件がすぐそこにあった。