べリングキャット で正しく行動することが重要ということを学んだお話。
Q?:べリングキャットとは?
A?:あらゆる分野が交わる結節点(ハブ)
ベリングキャット ――デジタルハンター、国家の嘘を暴く
エリオット・ヒギンズ
を読みました。
べリングキャット
イソップ童話の「ネズミの相談」(英題:Belling the Cat)を
もとにした名称の集団。
他人が嫌がる中で進んで難局に当たる
という意味があるそうです。
OSINT(open-source intelligence、オープン・ソース・インテリジェンス)で
調査報道をしている集団です。
2014年にウクライナ上空で、アムステルダム発クアラルンプール着のマレーシア航空17便の撃墜事件。
2018年にイギリスのソールズベリーで起きた、スクリパリ父娘の暗殺未遂事件。
これらの事件の容疑者や背後関係を明らかにしたことが、有名です。
べリングキャットはどんな分野のハブになっているか?
ジャーナリスト
人権活動家
犯罪捜査官
のどれでもなく、全てをつなぐものです。
国家間の戦争や著名人の暗殺だけでなく、
犬泥棒の犯人を突き止めることもあります。
オープン・ソース・インテリジェンスとは
「合法的に入手できる資料」を「調べて突き合わせる」手法のことです。
べリングキャットが必要なのか?
社会を守り、
真実を擁護するためです。
(個人的には「事実」としたいところです)
また極秘活動ではなく、
ふつうの人のための情報機関として
報道をすることで、
様々な立場や分野の行動の礎になっていると言えます。
それが「正しさ」の検証です。
べリングキャットが明らかにした事実をもとに、
人権活動家は人権弾圧に対抗し、
犯罪捜査官は犯罪者を捕らえている
と言えます。
べリングキャットはどのように活動しているか?
特定し、検証し、拡散する。
特定:見過ごされている問題、発見されていない問題をネット上で特定する
検証:あらゆる証拠を検証し、けっして推測に頼らない
拡散:わかったことを拡散し、同時にこの分野を全体として広く知らしめる
これこそが、
べリングキャットの原点であり、
活動の規範であると言えます。
ところで、書籍として残念な点が一つ。
原註がURLの列挙になっていること。
Kindleだったら、サクッとリンクを辿れるのかなあ?
なんらかの方法で、購入者にリンク集を後悔してくれたら、
よかったのに。
ロシア・ウクライナ戦争は未だ収束の兆しなし
そんな今日この頃。