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それでも、なんとかしなければ!

マジかっ!
ええ〜っ!

きっかけはパートのおばさん。
“社長に言っちゃダメよ、、、”
よほど見かねたのか、ひとり愚痴っている僕にそっと話してくれたのです。

ドロドロの人間関係


僕は思い切ってパートのおばさんの話を社長に振ってみたのです。

するとあっさりでした。
“どうせバレる事だから、、、”
社長は、赤裸々で、そしてドロドロな経緯を淡々と話してくれました。

K氏が辞める少し前まで別に2人の男性社員がいたそうです。
そのうちの一人はK氏の古くからの友人で倉庫番として設立当時から働いていた。
もう一人は設立して間もなく、K氏が他所から連れてきた方で主に営業として働いていたそうです。
営業と言ってもK氏の都合のいい小間使いのように使われていたそうです。

今いる営業の男性はその後釜として現社長が雇用したというわけです。

まあそれはいいのですが、、、
なんと、社長は元社員2人と不倫関係にあった、しかも同時期に、、、。
パートさんの話はホントだったのです。

K氏にバレた、、、社長と男性社員2人の不倫関係


先に関係を持ったのがK氏の旧友、そして後々重なるようにもう一人の男性社員とも関係を持った。
その全てがK氏にバレてしまった。

K氏は激怒!
即離婚。
男性社員2人は即解雇。

そして1億近い退職金と3%のロイヤリティー契約を持ってK氏も退社した。
残されたのは社長と2人のパートさんだけ、、、。

そういう経緯があったのです。

ロイヤリティー契約の破棄変更をいくら迫っても社長は頑として変わらず
"それは出来ない、無理”の一点ばり、、、。
その理由がようやく明らかになったのでした。

それにしても"K氏含め社内の3人すべての男”と関係していたということです。
確かに、ちょっと野次馬的に面白がった時はありました。
誰かと話題にできたら最高に盛り上がる、、、
特に妻に話せたらどれだけ盛り上がるか、、、そんなことも考えたと思います。
でも僕にとっては他人事ではない、、、一切誰にも話せませんでした。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

この小さな会社は、記した通り美容関連商材を扱うのですが、特に売れ筋は敏感肌用エステレベルの化粧品関連商材でした。
売上全体の9割を占めていたのです。
これを商品化をしたのがK氏だった訳です。
医師との交流があったK氏が医師らの関わりを謳った敏感肌用の化粧品関連商材の商品化を進め、そして問屋に売り込んだ。
これに反応した問屋が独占的に試験販売を始めることとなり、そして卸販売の契約が成立し、それが大きな業績を上げるまでになったということです。

エステレベルの化粧品がどういった物なのか、、、K氏が何をどう開発したのか、なんら知識のない僕には知る余地はありませんでしたが、ロイヤリティーの権利はあるといえばあったのです。

従来通り3%のロイヤリティーをK氏に支払っていても十分に経営は成り立つのだからわざわざ腫れ物に触る必要はない、、、
そうして、多分この件については僕の中でも消化されていったのだと思います。

相変わらずK氏の煩わしさはあったものの、その後しばらくは平穏な日常でした。

電話通販、問合せの対応、問屋からファックスで送られてくる発注伝票の処理に
励むパートさん。
相変わらず倉庫で一人黙々と大量の商品荷造りをする営業のT君。
そして社長とパートさんの井戸端会議と、いつもの流れで17時にはピタリ終了。
社内交流もなく、僕にとって実は天国のような職場でもあったのは事実でした。

流行や傾向など美容業界全体の今後について、そしてそこから考えられる新たな商品開発や販路拡大を実現する企画開発、、、etc
ようやく落ち着いて僕自身がやるべき仕事に取り掛かかれる、、、。

そんな矢先でした。
取引先の化粧品製造業者、つまりK氏が商品開発した化粧品を製造するメーカーに社長に同行して出向くことになりました。

"打ち合わせしておきたい事がある”
先方の社長さんからの急な連絡でした。

この時が初対面、僕は取引先の"社長A氏”とお会いすることになりました。

打合せの議題は“薬事法の改正”についてでした。
化粧品という分類だと成分を全部表記する事になるので、これを機に医薬部外品に
変更してはどうか、、、そんな話でした。
低刺激を謳うためには隠しておきたい成分がある。
それが明らかになってしまうと良くない、、、そんな話だったと思います。

つまり、商品のリニューアルが必要になるという大変重要な話だったのです。

今度こそホントの"悪魔の囁き”だった

A氏は社長に言いました。

"いい機会でしょ?”
"これを機にうちの方で進めればK氏へのロイヤリティーだって払わずに済むんじゃない?”、、、

A氏はK氏へのロイヤリティーの件を知っていたのです。

こうして平穏な日々は終焉に向かった、、、







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