「日光写真ワークショップ」を開催しました|WONDER FOREST 2022
こんにちは、合同会社ギンエン・東です。
2022年10月30日、大阪府熊取町で開催されたイベントにギンエンとして出店いたしました。せっかくなら、写真の楽しみ方を拡張するような体験してもらいたいと思い、日光写真という変わった形でのワークショップを開催しました。
今年は、4400名もの方が来場されていて、本当に活気のある屋外イベントでした。
■WONDER FORESTとは?
永楽ゆめの森公園で開催される総数46のクリエイターによる森のお祭りです。2019年から開催され、今回で3回目。フードや物販、ワークショップが楽しめる屋外イベントです。
■出店のきっかけ
出店のきっかけは、熊取町にアトリエを構える「STUDIO CLOUD」の竹崎さんの「写真のワークショップとかやってみない?」というお誘いからでした。
最初は、写真を撮ってあげるとか、撮り方講座とか、うーん、どうしようと悩んでいたのですが「それって詩歩ちゃんも本当に楽しい?」と聞かれ、「そう言われてみると、どちらかというと、撮る行為よりも、写真のプロセスや紙にして楽しむことを伝えたいです……!」と答えました。
確かに、普段は、お願いされたことを引き受けることが多いのですが、自分も心の底から楽しいと思えることを考えるのも、新しい価値をつくるうえで大切だなと学びました。
そこから、いろいろリサーチしたところ、どうやら、日本語での情報はあまりないけれど、日光写真(cyanotype prints)というのがおもしろそうだぞというところにたどり着きました。
■WONDER FORESTの魅力
初参加となるイベントがWONDER FORESTで本当によかったなあと感じました。それは、やはり出店までのプロセスと、ワークショップにかける思いでした。
出店までのプロセスについては、ワークショップについてしか分からないのですが、とりあえず出店という感じではなく、ワークショップブースを担当している竹崎さんが、どんな内容が本当に楽しいか、何を伝えたいかを一緒に吟味してくださり、より深い内容として届けることができました。
普通、屋外のイベントは、フードと物販に偏りがちな印象です。子供騙しな内容ではなく、大人も本気で楽しいと思える内容のワークショップにこだわるからこそ、自分でも手を動かすというプロセスが加わる。スパイスとして体験が加味されることで、ものづくり(フードやアクセサリーなど多岐に渡り)の魅力が伝わり、来場される方の食事の時間や買い物をする時の気持ちに、ひとあじ違った楽しさが付加されるんじゃないかなと感じました。
■日光写真とは
別名、青写真とも呼ばれ、日光に当たると変化するという特徴がある感光紙に、草花などをのせて絵を作り、日光に数分当て、水で洗って仕上げるというものです。
■写真を撮るから作るへ
この青写真のおもしろさは、フィルム写真で用いられている現像作業を擬似的に簡単に体験できるところです。
もちろん、絵が浮かんでくる様子もとても楽しいのですが、根底には「写真を作る」過程の楽しさが含まれている気がします。
「写真=撮る」の時代にこそ、作るということを知ると、もっと写真を楽しめる幅が広がります。
具体的に、写真は、ざっくりと「撮る→現像する→印刷する」という工程で1枚の写真になっていました。しかし、今は、全部が一気に完結しますよね。もはや、わざわざ印刷することもほとんどありません。
でも、実は、コンビニで友達と撮った写真を印刷してみるだけで、思い出がグッと深いものに感じられたり、なんだかもっと大切なものに感じたりします。(ぜひ、一度、やってみてください。)
■写真はもっと楽しくなる
現代、写真はデータで見るもの、スマホの画面で見るものに変化しつつあります。iPhoneで撮影する写真もきれいですが、あまり、その写真も見返すことはありません。
でも、手元に印刷された写真は、部屋に飾ることもできるし、誰かにプレゼントするギフトにすることもできます。
撮ったときは微妙だなと思っていたけど、毎日見ていると好きになる写真も実はたくさんあったりします。
今回の日光写真でいうと、草花を観察するというところから、既に写真づくりは始まっています。
「映える写真もいいけど、古くなっても見返したくなる写真っていいよ。」
こんなようなことを勝手ながらお伝えしたいなあと思って、試行錯誤を重ねた結果、まずは紙で写真を作ってみるという方法にたどり着きました。
■イベントに出店してみてどうだった?
そんなこんなで挑んだイベント。本当にお客さんは来てくれるのか?こんな不可思議なワークショップに興味を持ってくれるのか?いろんな不安がありましたが、開場5分も経たずに、まずは、お花屋さんの店長が、気に入ってくださり、お店に飾るということで参加してくださりました。
そのあとも、ご友人、ご夫婦、親子、お一人で、いろんな方に写真の話をしながら、ワークショップを楽しんでいただけました。
いつも、出張撮影などを依頼していただいても、なかなかここまで写真を作ることについての楽しさまでは共有できないことが多いので、日光写真を作る過程で、ゆっくりお話ができる貴重な時間をいただき、とてもいい機会になりました。
あえて、いつもの撮影とは違う角度でイベントに出店できたことは、とても大きな一歩になりました。
ぜひ、他の企画でも、日光写真のワークショップを取り入れられたらいいなと思いました。
ご参加いただいた皆様、サポートしてくださったWONDER FOREST関係者の皆様、本当にありがとうございました。