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【スペイン・モロッコ】ジブラルタル海峡を渡る9泊10日の旅程

こんばんは。2023年10月下旬にスペイン・モロッコを海路で渡る旅をしました。その時の旅程についてまとめたいと思います。

あまり一般的な旅行プランではないこともあり、情報が少なく苦慮しました。新鮮な情報ではありませんが、どなたかの参考になれば幸いです。


旅のテーマ・歴史

ジブラルタル海峡を渡って、南スペインのアンダルシア地方とモロッコを渡り歩きたい、というのが一番のモチベーションでした。

アンダルシア地方は8世紀から15世紀までの長きにわたり、イスラム勢力の統治を受けていました。

イスラム勢力は、北アフリカ一帯を支配下を治めた後に、ジブラルタル海峡を渡ってアンダルシア地方に入り、一時はイベリア半島のほとんどを獲得しました。

その後、キリスト教徒の国土回復を目的とした戦争がレコンキスタと呼ばれ、様々な物語の題材にもなっています。

そのため、アンダルシア地方の中でも、グラナダはイスラム文化とキリスト文化が最も色濃く融合した世界でも珍しい地域です。

キリスト教では荘厳な教会を建築し、イエス像やマリア像のような彫刻や絵画を豪華絢爛に装飾します。一方でイスラム教では、このような偶像崇拝は基本的に禁止され、数学的で緻密な彫りや、枯草模様を用いてモスクを装飾しました。

レコンキスタ後に、キリスト教徒はモスクをすべて破壊することなく、多くは教会に転用されました。そのため、イスラム文化とキリスト文化が融合した素晴らしい建築をたくさん見ることができます。

グラナダのアルハンブラ宮殿は、その中でも最も美しい建築物とされています。当時、レコンキスタに最後まで抵抗したナスル朝の宮殿です。この地を追われるときの悲嘆はどれほどだったか。

いつかアルハンブラ宮殿を訪れたい、海路でジブラルタル海峡を渡ってイスラム勢力の行軍に思いを馳せたい、というのが歴史を学んだ高校生のころからの夢でした。

訪れた町

スペイン(アンダルシア地方)

  • ミハス(Mijas)

  • コルドバ(Córdoba)

  • グラナダ(Granada)

  • セビーリャ(Sevilia)

  • アルヘシラス港(Algeciras)

  • セウタ(Ceuta)

モロッコ

  • シャウエン(Chefchaouen)

  • タンジェ(Tanger ville)

  • マラケシュ(Marrakech)

航空券

往路   10/19 21:55 羽田空港発
     10/20 5:15   イスタンブールにてトランジット
          7:35   マラガ空港着
復路   10/27    16:05 マラケシュ・メナラ空港発
           23:05 イスタンブールにてトランジット
     10/28     19:25 羽田空港着

往路、復路ともにトルコ航空を利用しました。 248,060円でした。

スケジュール

概要は以下の通りです。友人含め、6人での旅でした。
3人は1日先に日本を発ったため、ミハスで一泊し、後発組と待ち合わせました。

旅程表

旅程を計画するうえで困ったこと

セビーリャからシャウエンへの海路での移動が心配

基本的には、海路で行こうという人が少ない(そのそもスペインとモロッコ旅行を同時に計画しない?)のかもしれません。

フェリーであれば、アルヘシラス港からタンジェ新港と、アルヘシラス港からセウタ港、タリファ港からタンジェ旧港の3路線があるという情報にたどり着くまでは難しくありません。

しかし、そもそも港までどうやって行くの?初めて聞く場所だけど治安は大丈夫?時間通り交通機関は動くの?モロッコについてからどうする?と、不安が尽きません。

結論として、我々はアルヘシラス港からセウタ港への路線を選択しました。フェリーはBALEARIAの公式サイトから予約しました。少し使い勝手の悪さに不安を感じましたが、港も船も予想以上に綺麗で安心して海峡を渡ることができました。

しかし、セウタからモロッコのボーダーまで向かうには、現地民の親切な助けがなければ難しかったと思います。
詳細は、別途記事に記載します。

アルハンブラ宮殿の予約が心配

アルハンブラ宮殿は人気スポットです。そのため、事前予約が必要なものの、すぐに予約が埋まってしまいます。夜はライトアップされますが、その時間のチケットは争奪戦です。

私は宿をコルドバに取っていたこともあり、デイタイムに訪問しましたが、夜の散策を希望する方は早めに予約することをお勧めします。

モロッコ国内の移動が心配

モロッコ国内は、近年になって高速鉄道がタンジェからカサブランカまで延伸したそうです。

しかし、青の町として著名なシャウエンに向かうには基本的にグランタクシー(都市間を結ぶ乗り合いタクシー)です。

グランタクシーはその場で捕まえようとすると値段交渉も必要になります。もちろん人数が4人程度そろえば良いですが、少人数であればほかの客が来るまで待つか、待てないのであればほかの客が乗った場合の料金(つまり、4~6名分など)も支払う必要が出てくる可能性があります。

そのため、ホテルに連絡して、手配しておいてもらいました。値段をタクシー運転手へ聞くと、ホテルからいくらと言われた?と逆質問をされました。おそらく決まった値段はなく、交渉や状況次第で変わるのだと思います。
ホテルから言われた値段より少し少なめに伝えてみると、その料金で了承されました。
ちなみに、支払いは現金のみのことが多いです。苦労しました。このあたりも、別記事に詳細を載せようと思います。

さらに、帰りのフライトはマラケシュから。カサブランカからマラケシュまでは在来線を利用しましたが、この情報も非常に少ない。

結論を申し上げると、タンジェはそれなりに大きい駅ですが、チケットセンターは入って目の前にありますし、I want go to Marrakech, Ticket please.くらいの簡単な英語で伝えれば、すぐに発券してもらえますので大きな心配はいりません。

ただ、在来線を含めると長時間の移動になります。
トイレは電車についていますが、非常に衛生的にヤバイです。駅で済ませておくことを強くお勧めします。

心配といえはこの程度でしょうか。振り返ってみると、それなりに安全に旅を終えたかと思います。
交通手段は死なない程度に把握しておいた方が良いですね。

さて、だいぶ長くなってしまいました。
次回からは、具体的な旅ログを写真とともにまとめたいと思います。


次回はミハス

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