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「数字=面白さではない」を哲学で掘り下げた話
こんにちは、夜枕ギリーです。
いま読んでいる『子どものための哲学対話』という本の中に「幸せの青い鳥」の結末をどう読み取るか、という一節があります。散々探して追いかけ回した青い鳥は結局手に入れられなかったけど、家に帰ったらもともと家にいた鳥が青かったことに気づく、という話ですね。一般には「幸せはすぐそばにあるんだよ」、みたいな教訓として教わる話だと思います。私もそんな文脈で覚えていました。
本の中でペネトレ(先生役の猫)はこの結末を、「家の中の鳥は『あとから青く変わった』でもなければ、『もともと青かった』でもなく、『<もともと青かった>ということに、あとから変わった』」のだと言います。なに言ってんだコイツは?本当に子どものための本か???
おいといて。こんな本を読んでることから分かるように私は哲学的な考え方が得意ではないのですが、その後の説明やたとえ話などから読み解くと、これは「外的要因や自分自身の気づきによって、現時点のものの見方が変化し、それに合わせて過去時点の主観も変化する」という話だと思います。
この辺が丁寧に語られているし他にもさまざまな観点が得られる面白い本なので、興味のある方は出典の方を当たってもらうとして、自分の創作活動に当てはめてみても面白い話だなと思いました。
何のことかというと、よく言われる「再生数=面白さではない」というフレーズの解像度が上がった感じ。
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