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大迫傑という選手について思うこと その1

7月24日 練習記録

距離 10キロ 平均心拍数130bpm 最大心拍数 146bpm

ラップ/km 6分02秒 5分42秒 5分56秒 5分47秒 5分40秒 5分43秒 6分10秒 5分46秒 5分58秒 6分25秒

使用シューズ ニューバランス フューエルセルプリズム

今日は平坦基調のコースを選んでゆっくり走りました。かかととアキレス腱の違和感があるためです。ここ数日は脚の違和感がなかなかとれないので様子を見ながら練習をすすめたいと思います。

さて、昨日いよいよ東京オリンピックの開幕式が実施されました。賛否両論ありますが、始まったからには、課題はいろいろありますが、選手たちが納得いく形で無事に競技が実施されることを願っております。

オリンピック競技のなかでも私は特にマラソンに関心をもっています。先日陸上競技のプロについて書いたときにもふれましたが、男子マラソン日本代表の大迫傑選手には特に期待しています。

前回の記事では触れていなかった大迫選手の略歴について簡単に触れながら、彼のすばらしい部分について考えていければと思います。

大迫選手は東京都町田市出身で、地元の中学校を卒業後、東京を離れて駅伝の超名門校である長野県の佐久長聖高校に進学します。福岡でずっと育った私から考えると、高校進学から住み慣れた土地を離れて競技に打ち込むというのは相当な覚悟を感じます。高校時代は5000m13分台や、2年次には全国高校駅伝での優勝等の華々しい実績を引っ提げて大学は駅伝の名門早稲田大学に進学します。大学では箱根駅伝を中心に華々しい実績を残し続けました。

それまで順調に来ていた大迫選手のキャリアですが、大学の時に衝撃を受ける出来事があったそうです。世界ジュニア選手権10000mに出場した際、アフリカ系の選手から周回遅れにされる屈辱を味わいます。そこで彼はこのままではいけないと危機感を感じ、大学4年の時、当時打倒アフリカ選手を掲げて、ナイキが有力選手をあつめて組織したオレゴンプロジェクトというチームの練習に参加しました。オレゴンプロジェクトはナイキが出資してアメリカの伝説的な長距離選手であったアルベルトサラザール氏をコーチとして、最先端のトレーニングを実施し、ロンドン・リオのオリンピックでは所属選手がマラソンをはじめとした中長距離種目で実績を残しています。

日本の大学陸上界では、箱根駅伝が特に優先されており、年間のスケジュールは箱根駅伝で結果を残すためにどうすればよいかというのを中心に考えて夏合宿等のチームを優先したスケジュールが組まれています。そんななかで彼は、駅伝で結果を出すためのチームの練習はもちろん大事だが、選手として将来世界で戦うため、世界ジュニア選手権での悔しい思いを二度と味わいたくないという思いから、このチームの練習に最終学年である4年生の時に渡米し、長期間参加するのです。普通の学生であればなかなか決断できることではないと思います。もちろんチームや指導者からの理解や、大迫選手自身の選手としての実績があったからこその練習参加ではありました。

また、大迫選手はこの練習参加を機に使用していたシューズをミズノからナイキに変更しています。オレゴンプロジェクトはナイキが結成したチームだったことや、当時早稲田大学のユニフォームサプライヤーがナイキだったこともあるかもしれませんが、使い慣れたシューズのメーカーを変えるというのは一流選手であればなかなか簡単にできることではありません。特に国内メーカーであるミズノは大迫選手の要望も多く受け入れてくれて、大迫選手のためのスペシャルオーダーのシューズを作ってくれていたでしょうから、この決断をすぱっとできてしまうことも細かいことですが彼のすごさだと思います。

最後の箱根駅伝では、オレゴンプロジェクトに参加していた期間に駅伝用の距離を踏む練習をしていなかったこともあり、おそらく本人が納得いく結果は出なかった(1区区間5位)この経験がのちに彼を選手としてより高みに導くことになります。

ちょっと長くなりそうなので今日はいったんこのへんで。


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