AKI

服飾人間。

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最近の記事

"護る"

prologue あの時はどうか戦争よおこらないでおくれ 、と願っていた頃だった。 こんな時に TRENCH COATについて触れるのは正直、気が乗らなかっ た。でも きっと表現することに意味があるんだと思う。 服作りを始めて約14年。 ”TRENCH” COAT"は2010-12年頃に制作した2着以来、制作していない アイテムだ。正直に話すと 避けてきたアイテムでもある。 Homedict のナオさんから”TRENCH” COAT”という言葉を耳にしたと き、不思議なこ

    • About 3 colors in You -21fw-

      私たち ひとりひとり”個”が違うように 色にもそれぞれの個性がある。 カーキにはカーキにあうデザインがある。 ネイビーにはネイビーが描く魅力がある。 黒には黒にしか演出できない世界観がある。 “個”に着目する時代だからこそ 色がもつ“個”にもスポットを。 “3 colors in you.” KHAKI's world Navy's world Black's world

      • たかがシャツ、されどシャツ。

        生地と生地との出会い。 それは人と人との出会いと似ている。 生地それぞれに個性があって、色や織組織、風合いから個性を汲み取る。どんな想いで作られたんだろうと頭の中で想い描いてみる。 その個性を引き出すために どの生地とどの生地を掛け合わせるか… いつもインスピレーション頼りだけれど、 生地の声に耳を傾けるのが一番いい。 びびっときた組み合わせこそがしっくりくるのだ。 It’s just a design shirt, but it’s still a special

        • "装う"こと、それは自分自身という個性を楽しむひとつの方法。

          オーダーメイドのロングカーディガン。 自分なりの拘りがあって ただ採寸された数字に沿って作る世界だけでは表現に限界があると思っている。 そのひとの個性やライフスタイルを理解し、それを生かしたデザインを考える。 どこにダーツをとるのか、 どんなシルエットを描くのか、 同じウエスト寸法でもひとりひとり描く線は異なるわけで そのひとを思い描きながらパターンをひいていく。 そして、ひとりひとりに合わせた服たちは ひとつひとつ違う表情に仕上がっていく。 個性を如何に服に反映させる

          やっぱり黒。大人のデザインシャツ。

          先日からmakuakeにてやっぱり黒。大人のデザインシャツ。プロジェクトを開始しました。 今、この状況の中でプロジェクトを始動させるべきなのか、とても躊躇しました。 自分自身、色々と思い、考えました。 今、制作活動を続けるということは微力でも 日本の産地・縫製工場の動きに繋がるんだということ。 一緒に動き続けることが今、自分に出来ることなのではないのかという結論に至ったのです。 昨日、始動したプロジェクトはこちらのメンズ黒シャツの発表です。 拘りの素材と繊細なディテールとと

          やっぱり黒。大人のデザインシャツ。

          服飾人間になるまで

          デザイナーのAKIです。 noteを始めるにあたって、服飾人間になるまでの道のりを書きたいと思います。 法学を学び法曹界を目指していた大学在学中のある日、新聞記事で読んだYohji Yamamoto氏の仕事への情熱と考え方に大きな刺激を受け、ミラノのファッションデザイン学校への留学を決意しました。 当時の私にとってイタリア語はもちろんのこと、服飾の世界は全く未知のジャンル。渡伊に向けてオーダーメイドの仕事をされているマダムの下で留学までの約11ヶ月、初めて洋服作りを学びまし

          服飾人間になるまで