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板挟みから解放する

長男は塾で嫌な思いをしたことを親に話してくれることがあるが、それを受けてさすがに見過ごせないと、父親が先生に釘を刺したところ、逆に先生からは事実無根で遺憾、公平さと愛情にかけては誰にも負けないと自負して塾の看板を背負っているのに、これだけ心血を注いでもその言われようならと逆ギレされてしまった。

今は休戦状態というか、形としては親と塾、塾と長男、親子関係がそれぞれ一応は落ち着いているため、これ以上、新に問題が起きなければ受験までの残る何ヶ月かはやり過ごせるのではないかと思っている。ただ、今も微妙にくすぶっている様子があり、本当に扱いが難しい。

何が大変かというと、長男が嫌な思いをしたという事実があるにも関わらず、その元となった先生自身の行動が事実として存在しなかったと先生側が強く主張していて、それをこちらが認めるまで納得しなさそうだからなのだ。

食い違いであるため、例えば長男は嫌な思いをしたけれど、先生にはそのような意図は無かったという、ミスコミュニケーションという形での収め方もできるはずだと思うが、現時点ではそれも難しそうなのである。

事件後、先生は長男に手紙を書いてきている。内容は、長男の主張により如何に先生が驚き悲しんだかであった。手紙の後半では自分の良い人アピールと、いかに長男をここまで導くのが大変であったか、そして長男の辛さもわかるため一緒にそれを背負ってやりたいとも思うなど、よく分からないが私には罪悪感を感じさせることによる自己正当化としか受け取れなかった。

先生と長男の言い分が食い違っているため、事実については確認しようがない。確認しようがないのに、食い違ったままここまで自己正当化してよいのかと思うし、何より生徒の気持ちを置き去りにしているのに、公平性と愛情を強く自負してしまっている。

手紙については是非ご両親も読んで下さいと言われたのだが、私も夫も正直胸焼けを起こした。

さらに驚いたことに、後日長男が登塾した際、先生は長男に主張を撤回させ、事実ではないことを長男が親に伝えたと認めさせてしまう。これはもちろん、先生は自分が認めさせたわけでは無いと言うだろう。勝手に長男が認めたのだと。家庭でも長男に、どうして撤回してしまったのかと問うたのだが、圧力に屈してしまった、そう答えないと塾を辞めさせられると思ったと言っている。

以前も、宿題が多すぎやしないかと塾に相談した際、先生が「(長男が)自分で決めた量です。減らすように言ってもできると言いました。」と言ってくるようになり、巧妙だなとは思っていた。長男はこの時も、絶対に減らしてなんて言えないとは言っていたが、先生の前では前向きな様子で言ってしまっていて、二枚舌になっていることも知っていた。

長男が今回発言を撤回してしまったことで、事を複雑化させたことは間違いないが、その背景に反論できない圧力があったことを考慮すれば致し方ないとも言える。ただ本件、長男が親が先生に物申すからこんなことになってしまったと、親が何も言わなければ自分は板挟みにならなかったのにと言ったため、親子関係も一時揉めたのだった。

板挟みをとにかく嫌がる

長男は先生の前では、事実でない事を親に伝えてしまったと認める供述をしているが、家では今でも嫌なことをされたと感じていると一貫している。そして今親に懇願してきているのは、先生は長男が親にも事実ではなかったと認めて伝えているはずと思っているため、今後先生がこの件でまた何か言ってきた時には、もう自分が撤回したと言ってほしいと言うのだ。

長男の受験に一番支障のない形にするためには、長男が望む回答を親も言うほかないだろうと思っている。それをしないと長男は安心できないわけだし、結局、長男がまた板挟みになると、長男の親に対する感情も損なわれるわけで、親子関係にも亀裂が生じかねない。

今後については、また別の事で問題をこじらせないために、塾とは何かあれば直接面談して確認を取ることで合意している。長男を通すから誤解が生じるというのは、塾としても不満はない。

それにとにかく大人が対立しない事が長男が板挟みにならないためには重要になってきている。

今回の一連の出来事、そしてその他にも複雑に様々な出来事が起きていて、塾、家庭、長男の関係が、時に長男を巡って親と塾が親権争いをしているようであり、時に長男が塾に入信してしまって親と対立しているようであり、また時には親と塾がスタンスを同じくして長男に対峙することもあり、どれをとっても落ち着かない。

ただ現在の長男の望みも考えると、親が塾と同じスタンスであると塾が認識することが重要で、そのためなら長男は自分が形上、悪者の立場になっても良いと言っている。親さえ状況を分かっていたら、それで良いようだ。そして良かれと思っても親は行動しないか、長男の指示通り動くことが望ましい。

以下、悩んでいた時に読んだ本を掲載し、実際の出来事の途中経過や、付随する出来事の大半については割愛しようと思う。少なくとも今詳細に書くことは控えようと思う。

途中、親子関係もかつてなく悪化した時期があったり、受験の本筋とは関係ない所で我が家は相当不健全な状況になっているが、追い込みの時期に来て、これ以上長男の勉学に支障が出ないよう、親として長男の望む形で行動しようと思っている。