元不登校児が社会について考えていること 第2回目
みなさん、こんにちは。
絶望(元)フリーターです。
前回(リンク:https://note.com/gifted_tern363/n/ndab9d66aaecc)の続きです。
今回も長文になります。
第2回目は引き続き経歴を書いていこうと思います、
通信制高校を中退してフリーターになり、そのアルバイト先の話と
学校を”卒業”することに関して私見の話になります。
16歳になって初めて2月に私は、自宅から10分ほどの近所のコンビニにアルバイトを始め、高校中退と同時にフリーターになりました。
不登校だった私にとって、このアルバイトが初めて「社会」に触れる機会でした。
それまで後ろで縛るほど長かった髪を切り、ほぼ角刈りになった髪型でバイトに精を出していました。
言われたことは都度メモを取ったり、初めて誰かと協力して仕事を行ったり、組織のペースに合わせて何かすることの大変さを知ったりと、それまで家族や少ない友人としか関わりがなかった私には、別世界のような環境でした。
元々内向的な性格ということもあったと思います。
おそらく、皆さんの想像している2倍以上は刺激的でした(笑)。
そこは主婦のパートさんと高校生のアルバイトさんが大半で、平日の夕方などお客さんの少ない時などは、よく私の不登校についての話をしていました。
同僚のご家族の方には、学校に行かなかった経験を持つ人がいなかったので不登校とはどんなものか? といった興味で、皆さん話を聞かれていた感じでした。
私もそこで、同世代である高校生の話や、主婦の方々からは高校、大学と進学する人の話を初めて聞きました。
同い年で学校行っている人の話を聞く機会が今まで無かったので、新鮮な気持ちで聞いていたのを覚えています。
当時アルバイトをしながら、ぼんやりと「大学には行った方がいいのかな~……」なんて考えていた私は、そんな相談をしたりもしていました。
主婦の人たちは「高校は卒業していたほうがいいよ」、「大学も出れば良いってわけでもないしね」といろんな意見があり、また高校生バイトの人からは「希望する進路があるから専門学校に進学する」や「親に大学行くくらいなら就職しろって言われたから」と言って辞めていく人も居ました。
それぞれ将来の事を考え、その時に決めた自分の考えを行動に移していく人を「へぇ~そうなんだ」と、どこか他人言のように横目で見ながら「頑張ってください!」なんて言っていました。
今はあの時「もう少し真剣に考えていればなぁ……」と考えたりします。それは現在の私だから言えることなのですが、16~18歳ぐらいの年代と言うのは、進学や進路について、
「周りの人が真剣に耳を傾け、意見をくれる最後の年代」だと感じるからなのです。
20歳直前ぐらいであれば、今から大学や高校卒業の資格を取って将来職業を選ぶときに、自分の意見が叶えられる年齢に間に合うからという当時のアルバイト先の人たちは考えてくれて、助言をくれていたのではないかと思います。
仕事が無い地元を出て東京で就職活動を始めて3年がたち、20代半ばで仕事を探している今では当時のパートさんの考えが実感としてわかってきました。
仮に高校を中退した16歳と24歳、二人の人間がいたとします。
「学校に行き直してみようかな……」と悩んでいたとして、
前者の方がアドバイスしてあげたくなる……という人は多いのではないでしょうか。
勉強に使える時間や、卒業資格を得ることの恩恵、その後の選択肢の多さや様々な分野へ進める可能性など、どうしても16歳の人間の方が進学するメリットというのは多くなります。
上述のことを10代のうちに実感として理解できる人は稀有だと思います。
そして一番やっかいなのは、一般的にどこかで働いていたり、大学院を卒業して学校以外の場所に身を置く経験をする年齢、つまり24歳。
多くの方が24歳から経験していく出来事からでしか、進学についての具体的なアドバイスを生み出すことは困難という点です。
学校という環境から「卒業」し、その外での体験と外から見た学校を知らなければ、そもそもどうアドバイスしていいのか分からないからです。
主婦のパートの方々は元々親切な人と言うのもありましたが、様々な経験を経て家庭を持ち、子供を持つ親になって、そして自分の子供と同世代の人間が進学について悩んでいる……。
「せめて参考に」と助言をあげようと考える気持ちになるのは自然のことだと思います。
これらのことを理解できるようになった今は、
「もう少し真剣に考えていればなぁ……」と感じます。
なので、もし読んでいただいている10~20歳の方で、
・Q1.ぼんやりと「進学しておいたほうがいいのかな」と考えている
・Q2.進路を決めるためにいろんな情報を集めている
・Q3.「不登校だったけど今のままでいいのかな……」と悩んでいる
そういった方がいらっしゃれば、私からのアドバイスは
・A1.「今はとりあえず進学する方向で考えて、入学してから
もう一度考えてみる」
・A2.「高校や大学を卒業するのは早いほど、先の選択肢が広がる」
・A3.「不登校を経て今は進学したい意思あり、それが1%でも心の中に
あるのであれば真剣に考えてみる、または相談してみる」
とお伝えします。
通じて、伝えたいのは「結論を急ぐ必要はない」ということです。
早い方がいいといったのにも関わらず、そういうのは理由があります。
恐縮ながら上から目線の意見を申し上げます。
高校ないし大学の卒業資格が社会という得体のしれない環境でどういった意味を持つのか。
30歳、40歳と年を重ねていくうえで卒業資格があるのと無いのと違いなど
どんな人でもその真の意味は10~20代では”どうしてもわかりません”。
ですが、それは当然なのです。
少なくとも日本の学校や教育は、学校に通う事の意味は教えはするも、
卒業してからの社会における”学校卒業”の意味は教えません。
学校の外の環境で卒業資格が有るか無いか、その違いも教えません。
中にはこうしたお話をされている学校、関係者の方はもちろんいらっしゃいます。ですが、誰でもそうした環境にいられるわけではないのです。
私は周りの大人や、放課後に面会していた教師の方がそうした話をしない環境でした。特に不登校だったこともあり、そうした話を持ち出すのは非常に難しかったと思います。
なので、進学やご自身の学歴について考えることがあれば、自分なりに
「学校を卒業することとはどういうことか」を考えたり、見つけてみるのはとてもいいことです。
残念ながら、教えてもらえることはほとんど無いと思います。
先ほども申し上げましたが、その貴重なアドバイスを
「へぇ~そうなんだ」としか思っていなかった私は、大人になってからアルバイトや正社員の仕事を探したとき、その意味を痛いほど身に沁みました。
次回は、そんな痛い話や高校や大学、専門学校を卒業していないとどうなるのか。その一例を私の経験からお話しできればと思います。