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暗闇の坂道を登ると

仕事が忙しい。

仕事が忙しくて、帰りは夜遅くなってしまう。
以前にも書いたが、職場から出ると駐車場に行くまでに丘に残るような構造になっていて、遅くなると、その坂道の街灯は消えてしまう。
それはそうだろう、誰も登らない坂道に街灯は必要ないのだ。

まあ、その坂道を登らなくても、少し回り道をすれば、街灯のある道を歩いて駐車場に向かうことができる。けれど、僕は、その真っ暗闇の坂道を上って絶対に駐車場へ向かう。なぜなら、定期的に暗闇を体験する事は、現在を生きる我らにとってとても大切なことだからだ。

あなたは、完全な暗闇を知っているのか?

完全な真っ暗闇、どこか異次元に迷い込んでしまいそうな暗闇の中に身を置いた事はありありますか?

夜更けのあの坂道の暗闇は、そういう類の暗闇で、そこをほとんど何も見えないまま、手探りで歩いている。僕は、何かとんでもないことしているような気になっている。

その実、ただ真っ暗闇の坂道を上っているだけなのだが。

1度ぐらいは体験しておいた方が良いと思います。暗闇に身を委ねると言う行為をそれは確実に、あなたを強くし、大きくし、底を深くする。

我々は明るいところばかりにいるべきではないのです。

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