太陽の罪
太陽の花嫁になって、しばらく経つが、太陽と食事を共にしたことはない。
だからと言って風呂や、寝床ももちろん共にしていない。
つまり、花嫁として私は成り立っているのか、疑問である。
そういうものか、と思うけれど、同じように花嫁になった女と出会ったことはない。
この屋敷は広く、私は基本的に自由に歩き回っているが、どこまで行っても、屋敷の全容を掴むことはできない。
同じ立場として、何人もいるはずなのに、出会わない。
ということは、いないのか、別の屋敷で暮らしているのか。
知らない。
太陽は私に対してとても優しく、気を遣っている。
何か奴隷的な境遇を感じたことはない。
だから、ある日突然、豹変したらひどく恐ろしい。
何より、目的はなんなのか、私を養う必要がどこにあるのか。
これでは費用ばかり発生するではないか。
なにしろ、私は3日に一度スマホを買い替えないと気が済まないし、地球へ旅行は月に一度は行かないといけない。太陽が魔法みたいに地球に戻してくれるわけではなくて、毎回nasaがスペースシャトルを打ち上げる。その費用負担は地球側ではなくて、太陽側なんだと月が教えてくれた。
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