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私が「BL小説」をオススメしたい3つの理由

皆さんお久しぶりです!ちぇりーです🍒
最近はいかがお過ごしでしょうか。
私はと言うと、最近ようやく気がついたのです。「BL小説の魅力」に!!!
漫画を始めとして、近年はアニメや実写ドラマなど多くの媒体で楽しめる商業BLではありますが、他の媒体に比べて少数派なのが小説。
しかし私は思うのです。「小説という媒体はBLにあまりに適している!!」と!!

そんなこんなでPCをいそいそと開いて私は書くのです。BL小説の素晴らしさというものを。


魅力その1 「時の流れは我々に寄り添う。」

小説に中々手が出せない人も多いはず。そしてその理由堂々の第一位は「読むのに時間がかかる!」ではないでしょうか!?(とても分かる)
しかし、この時間をかけて読むという行為はBLの質を向上する素敵なエッセンスになり得るのです。
BLはそのジャンルの性質上、2人の関係性が構築されていく様子を楽しむコンテンツです。その構築が丁寧になされるのが小説の良いところ。更に、文字で描かれる分、漫画よりも登場人物の心情についての描写が多く、繊細に描かれているんです。

時間をかけて読むからこそ、2人の費やした時間により近づくことができ、物語に浸ることができるのです。

【時間をかけて浸りたいオススメ作品⌛】

『パブリックスクール』シリーズ 樋口美沙緒 (キャラ文庫)

英国の全寮制のパブリックスクールを舞台にした物語。
家族を亡くし天涯孤独の身となった中原礼と、冷酷な貴族エドワード・グラームスとの愛を描いた作品です。寂しさを抱える2人が愛を知り、未来を築いていく様子が、シリーズを通して美しく、切なく描かれています。
最新刊では2人が大人になり、仕事での辛苦や葛藤が描かれているのですが、作中の時の流れに置いてかれることもありません。
他の媒体では決して描くことのできない重厚な”2人の人間の人生”を味わうことができます。


魅力その2 「とにかく自由度の高い設定!!」

一つ目の魅力とは打って変わって、驚くほど現実味のない!!けど、設定がハチャメチャに面白い!!作品が存在しうるのもBL小説の醍醐味です!
先にご紹介した、樋口美沙緒先生のもう一つの人気シリーズ「ムシシリーズ」はその名の通り、節足動物と人が融合した世界の物語。カブトムシと融合した攻めが己の角でツンツンしたり、タランチュラと融合した攻めが糸をはいたりします。(嘘みたいなほんとの話)
他にも犬飼ののさんの人気シリーズ「暴君竜を飼いならせ」では、攻めが空気中の水蒸気を吸うことでTレックスになり、受けを守るために時には大迫力のバトルを行ったりもするのです。(嘘みたいなほんとの話)

小説というちょっとニッチな界隈だからこそできる所業であり、作家さんの癖や楽しい気持ちが直に伝わってくるのも素敵な部分です✨

【オススメのぶっ飛BL💣】

『嘘と誤解は恋のせい』シリーズ 小林典雅 (花丸文庫)

お隣さんの和久井さんに恋をする受けの結哉くんは、とあるアンケートをきっかけに和久井さんとの距離が縮まり……。という一見ピュアLOVEに見える作品。だって表紙もかわいいもんね!
いやはや!中身が大混乱混沌ここに極まれり!!アンケートの内容には大爆笑必須です!!
BL界屈指のバカップルを見たい方、頭を空っぽにしてハッピーになりたい方にめちゃくちゃオヌヌメです☆
小説って頭を使うように見えるでしょ。いいや。頭を使いたくないときこそBL小説を読むのです。

魅力その3 「じっとりとした湿度と官能」

「BLはやっぱり漫画のほうがエッチなんじゃない?」と考えているそこの貴方!!それ、誤解です!!!!!!小説も負けないぞ!!!!!!!
この一言に尽きるのですが、BL小説の良さはただただえちなシーンで終わらないこと。作家さんによって美しい言葉遣いをされていることもあり、さながら美術品の如く楽しめます。この作家さんならではの比喩や幅のある表現によって、深みのある作品に仕上がっていることもしばしば。
作家さんのエロへの哲学が透けて見えるのも小説しか持ち得ない、魅力の一つと言えるでしょう。

あと、漢字にも強くなれるしね。(すっとぼけ)

【耽美を体感するオススメ作品🌹】

『erotica』 榎田尤利 (リブレ出版)


BL小説界では知らない人はいないと言っても過言ではない、榎田尤利先生の描く短編集。榎田先生の美麗な文章により紡がれる全部で6つの色欲。
周りから見たら倫理に欠ける行為でも、愛とそれ故のもがきだと気づいた時にはもうeroticaワールドからは抜け出せません。
エロがただの消費にならない。
一つ一つの物語に、そして行為に、固有の執着があるのです。その執着は「愛」だったり、「生きること」だったり。はたまた別の「何か」であったり。
性の意義、そんなものを模索せざるを得ない、希有な一作です。
「性」が「生」に直結する世界の真理を召し上がれ。


おわりに。

BL小説を読んでいると、世界の見え方がちょっとだけ変わるような気がします。この「ちょっと」がなんなのか、私にはまだ分かりません。けれど小説しか持ち得ない「ちょっと」であることは確かです。

小説をゆっくり読む時間は、せわしない毎日の中で自分と向き合う大切な時間ではないでしょうか。
自分に生きるための問いかけを、勇気を、元気を与えてくれる小説のこと、面倒くさがらず愛してみようと思います。
明日開く本は何にしようかななんてちょっと考えながら。


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