空想党宣言⑤(夢の超特急)
(このお話は空想です)
(前の記事から始まっています)
誰しも、自分のお金の使い途にはシビアですよね。
ところが、他人のお金の使い方になると、途端に物分かりが良くなるか、他人事になるかでしょう。
株主さんも、野党の皆さんも、比較的物分かりがいいですよね。
一例をあげます。
今時の新幹線です。
駅の利用者のデータが公表されていますが、新幹線の駅とは信じがたい駅があります。
都市近郊のローカル線にある「無人駅」並みの乗降客しかない駅です。
資本主義の世界に生きていて、利用者が少なくても潰れないのは、図書館や美術館などの文化的な公共施設だけではないかと。
利用者が少ない新幹線の駅をJRが何とかしようとしないのが、不思議でなりません。
もしかして、駅の維持費用は自治体が負担しているのでしょうか。JRの懐が痛まないので、株主は怒らないのかもしれません。
じゃあ、駅の維持費を負担している自治体が、どこからその維持費を捻出しているかということです。
自治体は、国からお金をもらっているのでしょうね。
東京都とか横浜市、川崎市とか自主財源が豊富な所は別です。あくまで、利用者数がローカル線並みにしかならない駅を抱える自治体の話です。
つまりは、国税か国債で調達したお金が、利用者数がすごく少ない新幹線の駅の維持費に充てられていることが推定されます。
ただ、問題はここからです。
国が集めたお金が、最終的に駅を管理しているJRや駅にあるお店に支払われます。
次に、そこで働いている従業員の方や、委託の業者さんに支払われます。
どうでしょう、決して「無駄遣い」とは言えなくなってきました。地域の人たちの生活を支えているお金に変わりました。
さて、どうしたらよいものか。本当は、作った新幹線の駅から街が活性化し、GDPや税収が加速度的にUPしていけばよいのですが、夢物語に過ぎないでしょう。
新幹線の駅が40年前からある地方都市の駅前や駅ビルを見てみてください。
軒並み衰退しています。すでに立派な駅があるのにです。
投資効率を度外視した、いわゆる「ムダな投資」という評価を受けるのは、民間企業だけなので、なかなか新幹線の駅をつくることを止めるのは難しいようです。
おそらく、教科書的には、新幹線への投資はしばらく保留して、違う分野にお金を回すのが、正解だと思います………
違う分野とは、簡単で、不要不急の分野でないものですね。新幹線やスタジアムなどは、なくてもさほど困らないものです。
はて、でもそんな必要なものって。。
水道、道路、堤防などのうち、真に必要なインフラですね。水道管が老朽化しているらしいです。
田舎の新幹線を伸ばしている場合ではなさそうなのですが。。
ただ、新幹線は法律でつくり続けることになってしまっているので、止めるのは
総理の御決断しかなさそうですね。
でも、政治家が「新幹線はもういらない」と、言い出す可能性はないでしょう。
そうすると、「JRの株主さん」に頼るしか解決策は無さそうだと考えますが、JR全体が赤字になるまで、株主さんも声はあげないのでしょう。
経費節減のために通勤電車の車両数を減らし、電車が混み、働く人、将来を担う学生達が朝から疲労している。
でも、田舎の新幹線は空いていてスイスイと走っている。
決して世の中のコアの部分は変わらないことだけが真実です。
散歩でもするしかなさそうです。