時間の使い方⑤(ずっとやりたかったことがなくても)
【他人軸の人生】
小学生の頃や思春期の頃に、なりたい職業であったり、憧れたことは確かにあった。
大人になるにつれて、諦めたり我慢した経験が あるだろうか。
悩めるシニアに、今からやってみることを勧める本や記事をよく目にするようになった。
自身の人生を振り返る。
胸を張れる実績もなく、かといって酷い思い出ばかりでもなく、平々凡々だというだけ。
中学に入り、スポーツ選手には、決してなれないことを悟り、高校に入り、一流大学にも入れそうにないことが分かった。
大学に入っても、就職活動を始めると、面接のエントリーさえできない会社が存在することも知った。また、入りたい会社があるわけでもなく、したい仕事があるわけでもなかった。
人から遅れないようにの一心で
生きてきた。
人より少しでもいい暮らし、
楽な暮らし。
いいクルマに乗り、
結婚し、子供をつくる。
同期に出世が遅れないようにし、
投資に成功して
悠々自適の老後を送る。
ざっとこんな感じで選択をして、それなりに努力してきた感じだったろうか。
実現しなかったほうが多い、挫折も多かったが、折り合いをつけてきた人生だったような気がしている。
それでいいと、思っていた。
そして、完全に といってもいいほど、
夢を追ったわけでもなく、
なんとなく世間体を気にしながら競争するみたいな、他人軸で生きてきた気がしてならない。
【やりたくないこと】
元々働くことが好きなわけではなく、好きなことを続けてきたわけでもなく、生活費と遊ぶカネが必要だっただけ。
他人軸なので、同期や同級生に遅れないように上手くやってきただけ。
でも、職位が上がるごとに仕事が増え、その上に繁忙部署に配属されてしまい、比例してストレスも増え、心休まる時間がなくなってきた。
そんな生活を5年以上も続けたが、年々キツくなり、燃え尽きるように、5年前についに戦線離脱してしまった。
組織は、決して無慈悲ではないが、給料以上の働きを求めるものなので、甘くはない。
本心を言えば、今以上の仕事量やストレスにはもう耐えられないし、辞めて楽になりたいと思っている。
今の仕事はもうやりたくない
早く家に帰りたい
地位を比較したくない
評価などされたくない。
つきつめると、実は
やりたくないことばかりだ。
色々本を読んだ。
ネット情報も仕入れた。
フリーランスになった友人の話しも聞いた。
さあ、どうする?
オイ、辞めるのかい?
やりたいことがないのにやめるのかい?
【ずっとやりたかったこと】
いろんな本に書いてあった。
こどもの頃に何をやりたかった?
ずっとやりたかったことは何?
こどもの頃の夢が、本当に自分がやりたかったことなのだそうだ。
作家、アーティスト、スポーツ選手、鉄道公安官、その他あらゆる職業……
でも、君のやりたいことはなんだい?
…………………
【半隠遁】
こどもの頃からやりたかったことではないけど、就職してから、ずっとやりたかったこと。
人生の半分は、自分の好きに時間を使う。これは、実は小学生位までの生き方に似ているのだ。遊びがメインなのだ。
一日10時間以上も拘束され、通勤に往復2時間以上もかけるなんて……冷静に考えたら異常だったみたいだね。
半分は好き勝手に生きたい、遊びたいという願望だから、週休4日制が基本。
週に3日間だけ働いて、それ以外は好きに時間を使う。
これがベースの考え方になるはず。
ここで問題が生じる。
3日間の働く内容、収入、
4日の休みの時間の過ごし方
だ。
そもそも3日働くだけで、死ぬまで生きて行けるのか?
4日もある休みに、一体何をして過ごすのか。
隠遁者は、
独自の収入源を持っているか、
支出を極限まで抑えているか、
その日暮らしをしながら放浪するか、
そんなパターンで生きているような気がしている。組み合わせもあるだろう。
クリアすべき課題は多いが、自分軸で空想するのはとても楽しい。
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