新築総工費、全部まとめて一体いくらかかるのか?最後までわからない件
いろんなことがネットで分かる時代。お家を建てるにあたって、ネットや家づくり本でいろいろ調べられる。ちょっと疑問に思ったら、ささっとググってとても便利だ。大抵のことは真偽は別としても。だけど、最後まで、どう調べてもわからない、答えが出てこないのが、
自分の建てたいおうちは一体、いくらのお金があればできるのか。
これだ。人のお家ならわかる。雑誌やカタログハウスメーカーのサイトにも予算は出ているし。でもわからないの。私の場合いくらかな?ということ。
自分の求める答えにたどり着くまで延々とサイトを渡り歩いて、結局もっとわからなくなるというループに陥るのだ。ネットあるある。
結論から総額。
土地は約500万。建物は2000万。一部の外構(オープンガレージ)含む。
総額2500万。その後家具家電・不動産登記手続きなど諸々の諸費用50〜70万ぐらい使ったのだ。
車を入れるガレージがなければお家部分と諸費用で1500万〜1800万で建つことがわかった。土地75坪、500万なんてどんな安いんだと思うかもしれないが、田舎の郊外に行けば腐る程ある。しかも駅、バス停が徒歩圏内にあって、大きな国道にも近く、中心街へは車で20分もあれば行ける。
リモートワーク。田舎で暮らしながらネットで繋がる仕事って結構ありなんではないかなと思ったりして実行に移した途端。2020年4月、コロナがきて、自粛期間がきて、想像通りの在宅フリーランスになった。先読みしたわけではないのに、このタイミングは少し運命的なものを感じる。
建坪は17.5坪+ガレージ部分が9坪。2階は9坪+1.4m以下のロフトが4坪。
おひとりさま仕様なので個別の部屋はなく、リビング、寝室、共にドアの類はない。ドアがあるのはトイレとお風呂だけだ。天井も必要以上に高くしない。
全体にコンパクトでシンプル。ハウスメーカーなら1300万ぐらいでも行けるプランだ。
大工がお金をかけるところ。
それは基礎と構造とそれに使う木材。
ほぼ2週間でプレカットできるところをひと月半かけて、材木を1本1本刻んで仕上げている。木組みのこだわりと無垢の床材。大工は勝手にすごい高いの選ぶ。ww
オークやチークといった硬い床材。傷につよく、伸びたり縮んだり呼吸しながらも木は大事に長く使えば表情が変わるという。
仏壇の材料に使われたりする紫檀っていったかしらん。。それをトイレの床に。wwww
あとは漆喰の壁。
予算オーバーだ。
キャッシュで用意できたお金は総額2000万円。(これだけでもすごい!私)
足りない500万をどうしたか。
300万は銀行で住宅ローン以外の借りられる方法で借りた。
残り200万はたまたま老後のためにかけていた保険のリタイアメントインカムという年金が満期を迎えており、払込済みにして、いったん払い出し、解約せずに満期年齢を少し伸ばして継続するという、あっているのかいないのかよくわからない理解で、200万おりてきますよという保険屋さんの誘惑に載せられ、めでたく200万円をGET。つまり年金がわりの積み立てを先にちょっと使っちゃった!みたいな感じだ。
不思議なことに、お金って、あったらいいな〜なんてボ〜ッと考えているだけじゃ、絶対に手にできない。しかし具体的に、いつまでに、どうやって、いくらのお金が必要だからどないしよか!!!と真剣に考えていると、楽じゃないけれど、手にできるヒントや、運を運んできてくれる人や、ニュースが舞い込む。
信じられないことに、予算が足りないなぁ。あと半年、いや1年計画を遅らせて、お金貯めようか、それとも少しの頭金を払って住宅ローンの道を選ぼうか。
そう考えているときに残りのお金の目処が立ってしまったのだ。
ハウスメーカーは大量に契約し、資材や設備なんかを大量値引できる。
大工にはそれはできない。その上、各業者に分離発注する際に値引き交渉なんてできているとは思えなかった。なかなか不器用な人の良さそうな大工なのだ。
しかも業者と言っても、持ちつ持たれつの職人仲間だ。
結論としては、どんなにお金がなくても、どうしてもお家が立てたい場合。
一体お金がいくらいるのかという大命題に対して、最低ライン2000万あればどうにかなる。(内容によってはお釣りがくる!)ということだ。
それ以下では多分、希望を叶えることは難しい。
結局、少しの借金とあとは全財産を使い果たすという荒技で計画が進んで行った訳だが、大満足。
あと、1年〜2年我慢すれば借金しなくて済んだのに。という思いもなくはない。
だけどタイミングや時期というのもあって、大切なことは、色々な情報や人の言うことに振り回されず、現実を見て、自分で決めると言うことだ。
決めたら後悔しないで現実を受け入れるのだ。
(ちなみにこれをリライトしている2024年4月現在、当時の2020年4月時点で持っていた借金は1年足らずで返済してしまい、現在、借金や住宅ローン等はなし。めでたしめでたし)
この世に自分だけの永遠に変わらない物なんて存在しない。私のものだけど本当は私のものじゃない。与えられたものは幻。
家なんて物欲の塊で、死んだら持っていけないのだから、ずっと賃貸で良いと言う意見もあるが、自分のおうち、居場所がもたらす精神的な支えというのは、私にとって何ものにも変えがたいものだったのだ。
ここから新しい生き方が始まる。