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やっとわかった変化の源流、日本の変化を体感して死にたい


この年になっても学びたい

 後期高齢者になって更に、これからの世界がどうなるか、現場で体験したくてたまらなくなった。
 人生の残り時間が少なくなった。
 体験したいことを変化が大きい3つの分野に絞った。
 近年最も大きな変化があった分野だ。
 絞ったからには、他の分野で面白そうな話があっても深入りしないことにする。
 キーワードは「倍々の変化(指数関数的変化)」。
  IT技術、バイオ、中国
 なぜこれらを体感したいか、だ。

1.IT技術、変化の源流は半導体

 私がIT業界に就職したのが1970年の半導体の急成長期でした。 1.5年で素子の数が2倍に、性能が2倍に、そして価格が半分になり、その勢いですそ野が広がって行きました。
 1.5年で2倍になる変化が50年続けば、世の中にどんな影響を及ぼすか、ちょっと考えてみればわかります。
 「この半世紀の変化の源流は半導体の成長でした。
 その源流からの流れはまだ止まっていない」です。
 AIもGAFAもかつてはすそ野の小さな芽吹きでした。
 ムーアの法則「1.5年で2倍」の提唱者ゴードンムーア氏が2023年に亡くなったことは象徴的な出来事だったように思います。

 コメ一粒の逸話は身近に起こっていたことに今ごろ気づいた

 私は就職から引退まで、この単純な問題を考えることはありませんでした。
 引退後、その影響を考えてみて気が付いたのです。
 曽呂利新左衛門の大公秀吉とのコメ一粒の逸話をご存じですか?

 大公様、褒美は、初日米1粒、2日目2粒・・・と1ヵ月間いただきたい。
(1ヵ月後には5億3000万粒、およそ200俵)

が現実に起こっていたのです。

 バカな私は最前線に何十年もいてこの潮流に気が付いていなかったのです。
 今になって考えると、潮流に気が付かなかった理由は、最前線にいたからではないと思います。
 IT技術は半導体の倍々の変化が最も影響する分野です。
 プログラミングをやっていると、マイクロソフトやGoogleから頻繁に新技術がアナウンスされます。
 若くないので新技術が何なのかが理解できませんが、若い技術者から説明され、変化を実感できます。
 引退するとこの変化の現場から去ることになり、変化の意味を教えてくれる若い人が身近にいなくなります。
 それが、私がプログラマを辞めたくない理由なのです。
 このように思って、下の絵を描きました。勉強会用の原稿です。

横浜市区民活動センター勉強会資料

2.バイオ

 バイオはかつて所属した会社がこの分野に目を付け、巨額な投資をした分野です。
 その時、私もこの分野に関心があったので変化を実感したかった。
 しかし、その時の所属部署では勉強することはできましたが、関与し、体感することはできませんでした。

 この分野もIT技術と同様あちこちに、倍々の変化が起きています。
 例えば、DNA解読機です。
 前世紀末、世界中の研究者が束になっても解読できないと言われた人のDNAが1ドル以下で解読できる時代です。
 大きさも大型冷蔵庫ほどだったものが、USBほどになっています。
 この倍々の変化がバイオの分野でも世の中を変える原動力だと考えています。

 最近になって、東大で「生命の起源」を研究している市橋教授を知り、2022/3のNature論文を読んで、憧れるようになりました。
 周りの人たちにも紹介したくて、横浜市の市民活動センターで勉強会を開いて、その内容を解説しました(2023年10月)。
 市橋教授は2023/6にも英国王立化学アカデミーに論文を発表しています。
 先生の発表資料を漏らさず読めば、この分野の変化を感じられます。
 バイオ分野の変化のすそ野の一つでしかありませんが、死ぬまで追いかけたい研究です。

勉強会資料


 私が先生に与える影響とはこのイラストをプレゼントすることくらいでしょうか(本人には提供済)。

市橋教授

3.中国

 2004年、またIT企業に再就職し、中国の新聞社の仕事でガラケーによる新聞発行の仕事に関わりました。
 携帯がスマホに変わることでその仕事はすぐに廃れてしまいました。
 その頃、中国のGDPが日本のGDPを超えるという歴史的な出来事に遭遇することになりました。
 中国の変化は激しく、私は年老いてしまったものの、その時一緒に変化を体験した中国人の友人は相変わらず友人でいてくれます。
 彼らは政府系新聞社や中国大使館や航空会社で仕事をしており、中国の変化を敏感に、誰よりも早く体感させてくれています。

勉強会資料

まとめ:どんな未来になるか知りたい

 日本の「IT技術、バイオ、中国」の分野の変わりゆく姿を見て死にたい。
 できるだけ長く現場の近くで変化を感じていたい。
 良い方向に向かっていると信じたい。


【サイトマップ】まだ現役プログラマの自己紹介とサイトマップ


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