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学校の先生に嘘を言われたこと


はじめに

子供の頃、学校の先生に嘘を教えられた記憶はありませんか?
いつ頃かよく覚えてないが、多分小学校高学年だったろうから11歳の頃。
今から65年も前のことだ。
当時はその場で反論しようとは思わなかったが、「嘘だ」と思っていた。
他の事はほとんど忘れたが、そんなことは65年経ってもまだ覚えている。

先生に言われた嘘

日本のダムと外国のダム

先生が黒板に日本のダムと外国のダムの絵を書いて説明した。
先生:日本のダムはこんなに高くダムを作っても、わずかしか水を止められない。外国では、わずかな高さのダムを作れば、多くの水を貯められる。

先生は何を馬鹿なこと言ってるのか。
先生は断面図を書いているが、上から見ればわずか長さの堰堤で済む日本と長距離の堰堤が必要な大陸とどちらの工事が大変かすぐわかる。
先生は知らないからではない、子供たちを騙そうとしてるのだと思った。

一億総白痴化

先生:テレビばかり見ていると、白痴化するぞ。

と先生は言うがそんなはずないと思って聞いている。
もちろん、子供だから反論はできない。
こんな言葉でテレビを見ないで勉強せよなんて、全然説教になってない。
後で、どこかの評論家がそんな風評をばらまいたと聞いた。
それを真に受けて話したとすれば、先生もおかしい。
そのとき「先生が白痴化した」と記憶が塗り替わった。

むっちゃんのいたずら

前2件と違って、先生の嘘ではなく、これは説教された話。
図画工作の準備のため、教室の隅に大量の粘土が置かれた。
子供だから誰もがこれに関心を持った。
先生に叱られるからと思ってか、皆はじろじろ眺めるだけ。
ただ一人、これをつついていたずらした子がいた。

このいたずらに先生が切れて、授業時間すべてをかけて説教。
先生は「犯人は誰だ」と言うけれども名乗る者はいない。
いたずらとは思うが、犯人と呼ぶような悪事とは思えない。
多くの生徒は誰がやったか知っている。
だけど、誰もやった子の名前を言わなかった。
彼は後に警察官になったと聞いた。

「年を取ったな」と我に返る

ときどき思い出す事がある。
もし今の私が小学生だったら、そしてもし今の情報環境があったなら、SNSで思いっきり拡散したい。
いや、先生に直接反論したい。
今なら先生から反論されても、言い返せる。
当時は反論できなかったから記憶に留めて置くしかなかったのだ。
そんな妄想がしばらく頭に浮かぶ。

しばらくして「年を取ったな」と我に返る。

noteを始めて妄想する人が多いことを知った。
今は後期高齢者になっても妄想してもいいんだと思っている【note効果】。

最近になって「生命の起源」に夢中になり始めた。
何でもウェブで調べられる。
元大学教授の友人とも相談できる。
東大教授だからと言って、自分の子供の年頃だ。
東大で行われる研究会に出席することも怖くない。
世界最先端の研究をしている先生に声を掛けるのも怖くない。
返事を期待しないでTwitterで連絡する場合も手は止まらない。

もし子供の頃に同じように対応する勇気があったなら。
先生に何か言われても、今なら「こちらの方が大切なんだ」と反論できる。
子供だったがために、いろんなことを我慢してやりたいことを抑えていた。
65年後はこんな自分になってしまった。

終わりに

もし自分が先生になっていたらと思うと怖い。
圧倒的な力の差があれば反論はされないが、記憶として残る。
先生は絶対に子供たちを騙したり、嘘を言ってはいけない。
理不尽なことをしてはいけない。
あの先生はおかしいとの記憶がいつまでも残る。


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