いい距離感といいバランスを、、、
僕は心が骨折する病になった。
あるプロジェクトの企画を任されていたが、どうにも行き詰まり、何とかしようとあがいたりもしたんだが、とある日に考えることができなくなった。
サイトを見ていろいろと病気の記事を読み漁ったりしていると、気になる記事を見つけた。その内容からすると、どうも元の状態にならない。らしい。通院も初めていたし、これは参ったな、そんなものなのかと思った。
「まだ調子は変わらないの?」
少ない友人に相談していたので、彼は気にしてくれていて頻繁に連絡をくれた。
「うん、変わらずなんだ、午前中の気持ちの沈みが続いてる。」
死んでしまいたいとまではいかないが、沈んでしまうと「もうどうでもいい」と思ってしまうくらい、沈んでいる。
「そうか、異動については相談してるの?。」
「まぁ今すぐには進まなそうだけど、おいおいは進めてくれそうなこと言ってくれてる。」
調子を悪くして異動を相談しているが、いまは様子を見てやれる範囲で仕事をしてくれればいいと言われていた。なので、そこに甘えている。このことを知っている人は少ないが、少し割を食うと感じているものもいるかもしれない。理由が理由なので、何とかなっている。
僕は昔から取り組むべきことに対しては、こうあるべきだという決めつけてしまう気持ちが強く、自分を追い詰めていた。それによりパフォーマンスが低い自分を認められず、沈んでいった。
ただ、ただ、、、深く沈んでいく、、、
こんな状況で2ヶ月が過ぎ、3ヶ月目に差し掛かるタイミングになると、僕の調子も少しづつ上向いてきたことを実感するようになってきていた。この2ヶ月で随分と気持ちの持ちようが変わったことも自覚していた。ゆとりを持てるようになったというか、仕事との距離感がいい状態になったと感じていた。個人的にはこの状態がおそらくベストなのかもしれない。
仕事のボリュームを元に戻してもおそらくうまくいかないだろう、、、骨折といったのは、元の環境に戻ったときに以前と同じパフォーマンスを発揮できるかわからないからだ。
今ではこれでいいと思えるほど、良い距離感になっている。
そのころ社内では、、、
「そういえば、富島君っだけ、例のプロジェクトで体壊した、、、
今どうしてるのか知ってる?」
と部長が尋ねてきた。
「彼は、そのままの状況のようです、通院も続けていると聞いてます。」
「そうか、体調不良とはいえ、彼がしくじってくれて狙い通りだったが、、、労務監査で問題になってしまった、、、。そこで君の出番だ、、、!」
「・・・・・・。」