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キュベレイ

こういうお題にすると、ガノタかとか、俗物と罵る輩がいる。
安心せい。

今回はもっと違う意味で語ろう。

キュベレー(古代ギリシア語: Κυβέλη / Kybélê、フランス語: Cybèle、英語: Cybele)

アナトリア半島のプリュギア(フリギア)で崇拝され、古代ギリシア、古代ローマにも信仰が広がった大地母神
その名前は「知識の保護者」の意を持つ。

古代メソポタミアの南部都市シュメールには「クババ」という女王がいたとされる。シュメールでは唯一の女王であったクババは、紀元前2500年ごろから2300年ごろの間にいたと考えられている。つまり伝説的な人物。よってクババが実在したのか否かは、不明。
であるが、彼女の名前と概念は大きな影響力を持っている。
なぜならば。
クババは「偉大なシュメールの王の母親」であったと考えられているから。すねわち「偉大な王たちの祖」となる女王がクババ。

やがて時代が経つにつれ、1000年後の紀元前1300年代にはメソポタミア全域にクババは「女神」として広まった。クババのための神殿が各地に建てられ、主要な神の一人として扱われるようになる。紀元前14世紀には都市の守護神であった女神クババは、メソポタミアの西に位置するアナトリア(今のトルコ)にある「フリギア」に伝わっていく。
フリギアでクババのことは「キュベレー」と名前を変えて祀られるようになるのだとされる。

キュベレーはやがてアナトリアから西へと伝わり、ギリシャの神々と融合する。ギリシャではキュベレーは最高神ゼウスから生まれたという設定となっており、大地の女神レアや、豊穣の女神デメテルとも融合していく。

キュベレーは
「女王」「死と復活の神」「獣たちの神」「大地の女神」「豊穣の女神」
という数々の属性をもつようになり、「大地母神キュベレー」を超えた存在へと集合していく。

大地母神キュベレーはギリシャの西にあるローマにも「マグナ・マテル=神々の偉大な母」として伝わる。当時は第二次ポエニ戦争の渦中にあった。ローマはハンニバルを討伐することは叶わなかったが、やがて撤退したことによりキュベレー=マグナ・マテルの加護があったとされる。少なくとも当時のローマ人はそう考えていたようで、キュベレーを勝利の神殿に祀ることになった。
強大な女神であるキュベレーは多くの信者を獲得していった。キュベレーには生贄が奉げられた。「男性の睾丸」だ。アッティスの神話にならい、多くのキュベレー信者の男たちが自ら去勢を行い、睾丸をキュベレーに捧げた。去勢した信者、あるいは神官のことを「ガッリー」と呼ぶ。彼らこそがキュベレー信仰の中心を司る熱狂的な信者たちとなる。
そして、キュベレーはローマ皇帝に政治利用されるようになった。

クババの祖先は宇宙人であると云われる。その宇宙人「アヌンナキ」がもたらしたというシュメール文明が、人類で初めて「文字」を持った文明とされている旨を、やりすぎ都市伝説でもやったような気がする。
信じるか信じないかはあなた次第です。


とまれキュベレイという名称をロボットアニメに登用し、一種突出した丸みと洗練されたデザイン。
永野護デザインと思われるが、ガンダム世界では鮮烈なまでに無骨ではない流線形。そして孤高で求心力を持つ女性の乗機とされた。
語源に意識があったのは疑うべくもない。