お七火事のことに
房州日日新聞連載作品「真潮の河」で触れたお七火事
冤罪であるフィクションであることに触れる
これが虚実の境を超えてメジャーな出来事になった原因は、間違いなく「好色五人女」である。それを描いた井原西鶴と菱川師宣がつながっていくのは、こののちの筋書きと御想像の通り。
駒込のお七付火之事、此三月之事にて二十日時分よりさらされし也
『御当代記』の記述による。
市井の記録としては面白い観点で描かれる。
「恋草からげし八百屋物語」
井原西鶴が綴ったのはリアルタイムではないため、脚色多いことは読み物アルアル。まあ、「仮名手本忠臣蔵」のように想像を膨らませたものは、この時代の創作物の宿命といえる。
それはそれ、これはこれ。
明日より師走。
年の瀬が迫りくる時節柄、火の用心はみんなの自衛策にて、各々方ぬかりなく。ご用心あるべし。