44年前の8月2日に劇場公開された……
昭和の夏休みはね、8月になると映画館に青い顔をした宇宙人が地球を責めに来る作品で子供たちを楽しませるというジンクスがあったのだよ。
全部、松本御大が絡んでいるのだけど。
42年前も、青い顔の宇宙人が地球を占領した。
たった一隻の船でなんとかしてしまう気合と根性の夢の船。
あらためまして。
作品的には、「さらば宇宙戦艦ヤマト」のあとに放送されたTVシリーズ「宇宙戦艦ヤマト2」の結末が、生存ルートだったために発生した続編。その途中に「宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」という作品があり、敵もこれと共通するものになる。
とはいっても、TVも観なかった人にとっては、死んだはずの登場人物が活躍していておったまげだっただろう。
画質も変わったし、動きもよくなった。安彦良和は完全にヤマトから撤退して、違うものになったと思っている。ヤマト発信シーンも気合を入れているようだし、碇⚓マークもカッコいい。
昭和の少年少女にとって、ご都合主義よりも、敵の癖に魅力的な人物が現れてドキドキしたのではあるまいか。
アラン・ドロンの吹替えで甘い声のなっちゃんに萌えた当時の女子高生はきっといた筈。
上映に際し後半よりビスタ・モノラルからシネスコ・ステレオに切り替わる「ワープディメンション方式」を採用している。今日ではあまり馴染みのないやり方だが、映画の途中で画面の奥行きが広がっていく感覚は不思議であった。
この作品と同じ封切り日の東映作品がある。社運を賭けたといわれた超大作「二百三高地」も1980年8月2日公開。どうやら東映社内の興行戦争があったからとも囁かれる。
主題歌も有名歌手をかき集めましたね。岩崎宏美に布施明。
昭和の余韻を吹き飛ばすのがリメイクシリーズ。いま、シリーズが始まっていますが、正直、福井晴敏が入ってきてからはドン引きしています。リメイクは2199で終わって欲しかった。
個人的にはPS2ソフトのゲームシリーズのシナリオが好きでした。古代守がヤマト艦長になって、サーシャもスターシャも生きているシナリオルートがあったので、物凄い救いになりました。やったことない人には、3部作ゲームですがムービーはオススメです。
続きのゲームを待っていましたが頓挫しましたね。
残念。
青い顔の宇宙人と過ごした夏休みを、皆さんも思い出してください。