井荻麟の世界
誰でもどこかで聞いたことのある名前だと思う。
井荻麟。
どこかステレオタイプなアニメのオープニングソングの作詞をしたかと思えば、人間の深淵を抉るようなエンディングソングの作詞をする。時には作品はつまらないという打ち切りの憂き目を見ても、歌だけは名曲認定されるような世界を持つ、恐るべき男。
彼は数多の名を持つが、主に有名なのは三つの名前だ。
脚本家:斧谷 稔(よきたに みのる)
そしてアニメーション監督:富野 由悠季(とみの よしゆき)だ。
今回は、井荻麟の世界を深堀しよう。
作品一覧をまとめてみた。
心して受け取るがよい。
無敵超人ザンボット3
『行け!ザンボット3』※諸説あり
無敵鋼人ダイターン3
『カムヒア! ダイターン3』『トッポでタンゴ』
機動戦士ガンダム
『翔べ! ガンダム』『永遠にアムロ』『シャアが來る!!』
『きらめきのララァ』『いまはおやすみ』
伝説巨神イデオン
『復活のイデオン』『コスモスに君と』
機動戦士ガンダム
『スターチルドレン』
機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編
『哀 戦士』『風にひとりで』
機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
『ビギニング』『めぐりあい』
戦闘メカ ザブングル
『疾風ザブングル』『乾いた大地』『HEY YOU』『わすれ草(そう)』
The IDEON A Contact 接觸編/Be Invoked 発動編
『セーリング フライ』『海に陽に』
聖戦士ダンバイン
『ダンバインとぶ』『みえるだろうバイストンウェル』
ザブングル グラフィティ
『COMING HEY YOU』
重戦機エルガイム
『スターライト・シャワー』『傷ついたジェラシー』
機動戦士Zガンダム
『Ζ・刻をこえて』『銀色ドレス』
機動戦士ガンダムZZ
『一千万年銀河』
機動戦士ガンダム逆襲のシャア
『我等が願い』※劇中「ネオジオン国歌」
機動戦士ガンダムF91
『君を見つめて -The time I'm seeing you-』
機動戦士Vガンダム
『STAND UP TO THE VICTORY~トゥ・ザ・ヴィクトリー』
『いつかまた生まれた時のために』『ひなげしの旅のむこうに』
『いくつもの愛をかさねて』『生まれてくるものへ』
ブレンパワード
『愛の輪郭(フィールド)』『天神様の子守歌』
∀ガンダム
『ターンAターン』『CENTURY COLOR』『月の繭』『宵越しの祭り』
『月の魂』『月下美人』/『お嬢さん、内緒話です』
※『月下美人』と『お嬢さん、内緒話です』は同じ曲。
OVERMAN キングゲイナー
『キングゲイナー・オーバー!』『本当かい!』『ミイヤの祭り』
『デビルズ・アイシング』『氷の上のおやすみなさい』
リーンの翼
『はじめてのおっぱい』
ガンダム Gのレコンギスタ
『Gの閃光』『ハイフン・スタッカート』『カラーリング バイ G-レコ』
他にも作品以外に詩を提供した例もある。
井荻麟の作詞家としての言葉の調べは「詞」になり得る場合もあり、アニメーション監督が自分の作品を濃く表現するのとは異なる印象も残る。
YouTubeにもあるわ、特集が。
これなんか、アニメソング越えちゃってるよ。
すぎやまこういち作曲で戸田恵子の歌だよ。
小説家の富野由悠季も評価してあげたいけど、ちょっとコケる物が多すぎる。テレビよりも暗かった小説版の機動戦士Zガンダムは、思想哲学小説という見方をすれば面白かった。永野護表紙絵というのもエキセントリックだったが、角川の文庫本は美樹本晴彦の保守的な絵に逃げられている。
これで、70過ぎて現役アニメ監督。生産量も半端ない。生きている間に新訳機動戦士ガンダムZZが観られるのだろうか。無視するのだろうか。