持続可能な人生|50% (Official髭男dism)
髭男のスタジアムライブ当選ーーー!!!
からの新曲配信。
年末のわたわたを乗り越える活力をもらえる最高の知らせ。
まさに初聞き惚れで、配信開始の朝から噛み締めるように何度も聴いている。
「50%」は映画「はたらく細胞」の主題歌だ。
冒頭引用したボーカルの藤原さんのコメントにもあるように、
常に全身全霊で仕事や人生に打ち込むことがなかば強要される(あるいは自ら強要してしまう)現代社会において、
本当に大切な時に本気で生きれるために、50%で生きていこうという強いメッセージを感じる。
バーンアウト、燃え尽き症候群などなど、、、
頑張りすぎることで燃え尽きてしまうこと、体を壊してしまうこと。
そんな姿勢を良しとする社会の風潮や、自分で自分に重荷を乗せすぎてしまう性分によって、気づくと無理をしていることがある。
サビの歌詞はこんなふうに続く。
強く共感したのはこの部分で、「つい追い込みすぎてしまう自分」を認めて、その上で自分への問いかけを続けるということ。
「頑張ること」を目的としたいなんて思っていないが、
気づいたらいろんなものを背負い込みすぎていて、
でもそれを投げ出したいなんて思っていなくて、
それでも進むからしんどくなる。
仕事で作業をしているとこんなふうに思うことがある。
ーーー
できる?できない?できる?できない?・・・
↓(時間経過)
やるやるやるやるやるやる・・・
ーーー
この姿勢は社会人としてどうかと思うが、難しい事に長時間取り組んでいると、「できる・できない」ではなく「やるしかない」という思考に移行していく・・・。
全身全霊で働くことは、言葉から受ける印象とは裏腹に、
意外と簡単に陥ってしまうことなんだと思う。
持続可能な人生を「半身」で実現する
この楽曲を聴いて思い出したのは、
今年話題になりまくっている三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」。
こちらの本でも、全身全霊で生きることを求められる現代社会において「半身」で生きていくという主張がある。
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」では、半身で生きて複数の文脈に触れる余白を持ち続けるということが書かれており、若干50%とはズレる部分もあるが、
「常に全身全霊で生きることをやめる。それを称賛するのもやめる。持続可能な人生を送るために自分の体を気遣う」ということは共通しているように思う。
頑張りすぎる自分への「おどけ」と背中を押す「応援歌」
最後にただの髭男ファンとしての考察。
Aメロ・Bメロでは髭男特有のアップテンポで高低の激しいパートがある。ある種の「おどけ」を感じ、頑張りすぎてしまう自分への諦観や、段々とおかしくなっていく自分を客観視するような小気味良さを感じる。
サビのメロディはとても壮大で、日々頑張る自分への応援歌のようにも思える。
アルバム「Rejoice」の「うらみつらみきわみ」と「Chessboard」が融合したような大作。
この楽曲を来年の5月にスタジアムで大合唱できるように、持続可能な生活を送っていきたい。