地球が一回転するのにどれくらい時間がかかりますか? 24時間でしょう! 違います。 23時間59分58秒とか、微妙な数字ってこと? いいえ、地球が一回転するのは、23時間56分です。 へ? だって1日は24時間だよ? はい、そうですね。 今日のお昼12時に太陽が真南に来て、明日のお昼12時にも太陽は真南に来るでしょう? はい、たしかにその通りです。 だったら地球が一回転するのは、24時間でしょう! 違います! 地球が一回転するのは、23
奈良県にある近鉄奈良線の富雄駅は、大正3年(1914年)に富雄駅として開業したが、昭和16年(1941年)から昭和28年(1953年)の間、駅名は「とびの村」だった。 なぜだかわかる人いますか? 古代史マニアであれば、この問題にピンと来るかもしれない。 「とびの村」という名称は、初代天皇である神武天皇の東征の記録と関係している。 神武天皇の軍勢は、宮崎から船出し、瀬戸内海を東に進んで今の東大阪市のあたりで上陸し、当時大和(奈良)を支配していたナガスネヒコ(長髄彦)の軍
問題です。 昭和元年に生まれた人が、昭和64年に亡くなりました。 死亡時、この人は何歳でしょう? 答え: 昭和元年は1926年12月25日から31日までの7日しかありません。 昭和64年は1989年1月1日から7日までの7日だけです。 つまり、昭和というのは62年間と14日なのですね。 だから問題の人は必ず62歳と数日、長くても14日ということになります。
幕末から明治にかけて、いくつかの使節団が欧米を訪れている。 有名なのは岩倉具視、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文らが参加した岩倉使節団だ。 しかし、1864年(文久3年)に幕府により派遣された池田使節団についてはあまり知られていない。 この使節団について調べると、当時の日本が直面する厳しい国際環境や、その使節団の置かれた哀れな立場について考えさせられる。 池田使節団。 横浜鎖港(さこう)談判使節団とも言う。 1864年の2月から8月にかけて、幕府が欧米に派遣した外交団だ。
伊藤博文は、昔の1,000円札の肖像になっていたので知っている人も多いだろう。 しかしお札の肖像になっているからと言って、その人に詳しいということにはならない。 新しい1,000円札の肖像は渋沢栄一だが、だからと言って日本国民全員が渋沢栄一についてすごく詳しい、ということはない。 せいぜい、「あ、新札や!」と喜ぶ程度だ。 伊藤博文の場合、歴史の教科書に初代内閣総理大臣と書いてあるので、子供たちは「ああ、なんか偉い人だな」という風に理解していることだろう。 加えて歴
皆さんは幕末に起きた神戸事件をご存知ですか? ほとんどの人が、知らないと言うだろう。 教科書にも載っておらず、地元の神戸でも知る人は少ない。 しかしこれは地味に重要な事件なので、ぜひ知ってほしいと思う。 事件が生じたのは、慶応4年1月11日。 グレゴリ歴に直すと1868年2月4日だ。 この日、日本史においては何時代にあたるでしょう? 江戸幕府は1867年11月に大政を奉還しているので、幕府はもう存在していない。 しかし明治時代でもない。明治に改元をしたのは
明治5年(1872年)10月14日。 新橋・横浜間において日本で初めて鉄道が開通した。 歴史の教科書に必ず記されている出来事だが、この日を迎えるまでに紆余曲折のドラマがあったことは、あまり知られていない。 できたてほやほやの明治政府の中では、鉄道導入に対して賛否が分かれた。 当時新政府内で力を持っていたのは、西郷隆盛や大久保利通。 彼らは、鉄道に対して賛成、反対どちらだったでしょうか? 答えは、反対派。 鉄道という得体のしれないものになぜお金を費やす必要があるのか、
ザビエルが伝えたキリスト教は、その後どうなってしまったのだろうか。 九州を中心にキリシタン大名が生まれたり、信者も相当数増えて一時は大きな勢力となったが、豊臣秀吉が伴天連追放令を出したり、徳川幕府が禁令を強化するなどして弾圧された。 江戸時代、幕府は人々に「踏み絵」をさせたり、キリシタンであることが発覚すると即処刑するなどしたため、事実上壊滅状態となった。 明治になってキリスト教が解禁となり、宣教者が再び日本にやってきて教会を建てたりしたものの、戦国時代のキリスト
1492年 コロンブスが西インド諸島に到達 それ以来、新たに発見された大陸を植民地にしようと、スペインとポルトガルの船がどんどんと進出していった。 スペインのイサベル女王は、両国の争いが無秩序に激化することを恐れ、ローマ教皇アレクサンデル6世に仲裁を求めた。 そして、一つの条約が結ばれることになる。 1494年 トルデシリャス条約 ベルデ岬諸島の西370レグアの位置に南北の線(西経46度)を引き、そこから東がポルトガル、西がスペインに属することが決められた。
日本に初めてキリスト教を伝えたことで有名なフランシスコ・ザビエル。 特に歴史に興味がなくても、日本人なら誰でも知っている人物だ。 ザビエルはイエズス会の宣教師。 イエズス会とは、当時ヨーロッパで隆盛を始めたプロテスタント運動に対し、危機感を抱いたローマ・カトリック側が結成した精鋭組織である。 彼がパリ大学留学中に、イグナチウス・ロヨラの主導によって結成され、ザビエルも7人の創設メンバーの一人に名を連ねた。 後に、ポルトガル王ジョアン3世に依頼され、ザビエルはインド
日本とJAPAN。 共にこの国を表す言葉だが、日本人は「日本」と言い、外国人は“JAPAN”と言う。 なぜこうも言い方が違うのか? ところで「日本」という漢字をあなたは何と読みますか? 「にっぽん」? または「にほん」? 実はどちらも正解で、どちらも正しい日本語だ。 とは言え、「にっぽん」の方が歴史は古い。 「にほん」という言い方が広く使われ始めたのは江戸時代になってからで、比較的最近のことだ。 大阪の日本橋は「にっぽんばし」と読み、東京の日本橋は「にほんばし」と
「蝦夷(えぞ)」とは、北海道の昔の呼び方だ。 と、なんとなく思いがちだ。 しかしもともとは、大和朝廷に従わない東国の民が住む地域を指す言葉であり、最初は箱根の山から東側、関東地方から向こう全般を指していた。 その辺りが征服されてからは、東北地方から北を指すようになり、最後に北海道が残り、その呼び名が定着したという訳である。 昔はGoogleMapなどなく、自分たちが知る範囲から向こうはどうなっていて、どこまで続いているのかなど、よく分かっていなかった。 だから箱根
水星はマーキュリー(Mercury)、金星はヴィーナス(Venus)、火星はマース(Mars)、木星はジュピター(Jupiter)、土星はサターン(Saturn)。 これら惑星の名前は、古代ギリシャやローマの神話に登場する神々の名である。 5つの惑星(他の惑星は肉眼では見えない)に神々の名前を付けることは、世界最古の文明の発祥地、バビロンで始まった。 水星は知恵の神ナブ、金星は愛と多産の女神イシュタル、火星は戦いの神ネルガル、木星は主神マルドゥク、土星は農耕の神ニヌルタで
コロナ感染症による社会不安も静まり、落ち着きを取り戻してきた今、歴史を振り返ってみたい。 疫病はこれまで、世界の宗教や思想に大きな影響を及ぼし、社会を根本的に変えてきたことがわかる。 【 アテネの疫病】 史上最古のエピデミック(地域的流行)は、西暦前5世紀のアテネで生じた。 宿命のライバルであるスパルタ軍に追い詰められ、アテネ市民は都市に閉じ込められた。 この人口過密で、衛生状態が極めて悪い中で、疫病が蔓延したのである。 人々は経験したことのない事態に震撼した。
藤原京はなぜ短命だったのか。 奈良は、都が長岡京、その後の平安京へ移って以来、発展から取り残されたようなところがある。 首都でなくなってからも衰退することなく、現在でも現役の都市として栄てる京都と比べると、歴然とした差がある。 しかしそれゆえに奈良は、昔の風景がそのまま残っていたり、遺跡の発掘が容易だったりする。 最古の寺がある明日香地方などは恐らく、2,000年以上前から変わらない、日本の原風景が広がっている。 奈良盆地に点在している、飛鳥時代やそれより
【南北戦争】 1800年代初頭に産声を上げた鉄道は、すぐに戦争の道具となった。 なににしろ人と物資を大量に、短時間に移動させることのできる鉄道は、戦争の様相をがらりと変えてしまった。 それが最初に顕著に表れたのが、1860年代にアメリカで生じた南北戦争だった。 南北戦争とは、工業の発達した北部と、プランテーションン農業が産業の中心であった南部との争いである。 リンカーンが1861年に大統領に当選したタイミングで、南部諸州はジェファーソン・デイヴィスを独自に大統領と