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歌集『祝杯と鍵のなにもかも』感想

先日の文学フリマ東京38にて購入させていただいた錦木 圭さんの歌集『祝杯と鍵のなにもかも』を読みました。自分にとって救いの歌が多く、間違いなく人生で出会ってよかった1冊だなと思っています。 以下感想です。 細かい砂の塔を作るということは海辺や公園だろうか。この歌の前に載っている「静かの海の東経を見る ねむるには早い地図から指で追いつつ」という歌から海のイメージに引っ張られたまま海で砂の塔を作るイメージで読み進めると、完成した真砂の塔は砂浜で少しずつ波にさらわれて、この世界を

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