【長男育児】ヒルシュスプルング病記録①
2020/7/21生の息子(第1子、長男)は、生後すぐヒルシュスプルング病(以下、ヒルシュ)という難病であることが分かりました。
ヒルシュとは、赤ちゃんがお母さんのお腹のなかで育つ際に何らかの原因で腸の神経節細胞の発生が止まってしまい、生後排便障害を引き起こす病気です。神経節細胞が無い腸を切除する手術により根治します。
詳しくは下記サイトをご参照ください。病名で検索すると参考文献は沢山出てきますが個人的に分かりやすいと思ったサイトをご紹介します。
◇小児慢性特定疾病情報センター:ヒルシュスプルング病
https://www.shouman.jp/disease/details/12_14_038/
◇メディカルノート:ヒルシュスプルング病とは?
https://medicalnote.jp/contents/180427-003-SM
◇はやし ろみ(@ hayashiromi)さん:ヒルシュスプルング病まとめ
https://twitter.com/hayashiromi/status/1068353281255043073
今回は息子にみられた症状と確定診断後手術を受けてから現在の経過観察に至るまでを備忘録兼ねて簡単にまとめようと思います。
■症状
息子は生後すぐヒルシュの特徴的な症状と言われる『腹部膨満』『自力排便なし』『嘔吐(母乳やミルクの吐き戻し)』がみられました。
出産が破水から始まったこともあり感染症検査のために息子は生後すぐNICUに入りました。オムツ替えや授乳等のお世話のために毎日NICUに通いましたが、何度オムツ替えをしても排便の形跡がなく(看護師さんがお世話しているときに偶にごく少量の排便はあったらしい)、お腹はぷっくりと大きく膨れ、母乳やミルクの飲みはそこまで悪くなかったものの産後4日目には多量の吐き戻しがありました。
これらの症状は手術して根治するまで続きました。排便は浣腸でケアしていましたが、腹部の膨らみはほとんど変わらず、吐き戻しも少量ながら度々ありました。
■確定診断・根治手術
出産した産婦人科がある総合病院には小児科しかなく、レントゲンで見た腸の状態からヒルシュの疑いがあることまでしか分からなかったため、紹介状をいただき、小児外科がある別の総合病院で確定診断と根治手術を受けました。
まず、確定診断のため、①注腸造影検査②直腸肛門弛緩反射検査③直腸吸引粘膜生検の3つの検査を受けました。①を受けた時点でヒルシュでほぼ間違いないと担当医からは言われましたが、②③も受けてヒルシュ確定となりました。
更にヒルシュは神経節細胞が無い範囲によりタイプ分けされますが、息子の場合は、ヒルシュ患者の大半を占めるといわれる肛門~S状結腸までのS状結腸型でした。
次に根治手術ですが、生後2ヶ月で受けました。
S状結腸型と病変範囲が短かったこともあり、お腹は切らず肛門から腸を引っ張り出し切除と縫合を行う方法で手術が行われました。そのため、お腹に傷が残らなかったことは親としてとても有り難かったです。
手術前後2週間ほど入院生活を送りましたが詳細は別の機会に。
■術後ケア・経過観察
手術後からほぼ毎日自力排便があり、他の症状も落ち着いてきて嬉しかったです。吐き戻しはゲップと一緒に出ることがよくありましたが…笑
なお、術後ケアとして行っていたことは下記の通りです。
・流水(術後3,4週間ほど):術後しばらくは肛門への刺激を減らすために、排便後はおしりふきを使用せず流水で汚れを落としていました。
・指ブジー(術後縫合の傷が塞がってから2ヶ月ほど):縫合部分が狭くなるのを防ぐため、肛門から指を入れて孔を拡張していました。
・整腸薬『ミヤBM細粒』(退院後から1歳1ヶ月まで):未熟な腸内環境を整えるために毎日1日3回服用していました。
また、排便がない・量が少ない日が数日続いたときには市販薬を使って浣腸しています。
現在も経過観察のため定期的に通院中です。(現在の間隔は半年)
排便機能は問題無いようなので、あとは息子自身が便意を自覚して両親に伝えることができればOKと担当医に言われていますが…それはもはやトイトレの領域、発達の問題では?と内心思ってます。
個人的には便漏れしていないかが気になっていますが、これも今すぐは判断できないので経過観察はまだまだ続きそうです。
次回は根治手術前後の入院生活やケアに使用したもの、ヒルシュをきっかけに知った小児慢性特定疾病医療費助成制度についてまとめたいと思います。
お目通しいただきありがとうございました<(_ _)>