詩 美少女日和
晩秋の或日
秋枯れの樹木の間を歩き
街の喧騒の中に消えていく
何処かの静かな佇まいの
清潔そうな白衿をつけた女子学生のような
風情の顔を持つカフェに入る
色どり華やか、ビタミンカラー花開く
店内
元気が出そうでイマイチな私の
鼻先に流れてくる落ち着いた香り
ここならゆっくり出来そう
倉橋由美子さんの聖少女の
ミキになって読んでいく
唖然とする展開にびっくりしたりして
女の子の、美少女の思いがけない告白に
森茉莉さん描くところのモイラ、かな?
ちょっと浸ってアンニュイな気分にもなる
秋の重厚な色にはお似合い
銀杏を一枚拾い上げて
本に挟んで帰宅した